トドの刺身やカンガルーのステーキなど、居酒屋「宝雪酒坊」で珍しいお肉を食べてきました
大阪・四條畷にある居酒屋「宝雪酒坊」でウーパールーパーの唐揚を食べてきたのですが、ほかにも変わり種食材がずらりとラインナップされていたので、一通り注文して食べてきました。
トドやカンガルー、ワニ、カエルなど、珍しい動物を刺身やステーキにして出してくれます。これらは元の形が分からないような状態にさばいてあるので、言われなければ牛肉や鶏肉、魚肉などと区別はつかないものが多いですが、味わいはそれぞれ独特のものとなっていました。
詳細は以下から。「宝雪酒坊」は店内中央に調理場があり、周囲をぐるりとカウンターが取り囲んでいる構造になっています。店員さんはみなさん気さくで、初めて行ったのに明るく話しかけてくれたり、店内に設置されたカラオケを歌うように勧められたりと、アットホームな雰囲気でした。
ちょうど座った席の正面には、いろいろな産地の塩が置かれていました。食材によってかける塩を使い分けるなど、かなりこだわっています。
黒胡椒もホールのものをその場でひいて使います。うさぎのグラインダーがかわいい。
壁にとりつけられた棚にはお酒がずらり。ボトルキープも可能だということです。
テレビの収録でお店を訪れた、髭男爵のサインも飾られていました。お店のおかみさんによると、髭男爵の2人はウーパールーパーの唐揚をどちらが食べるかで押し付け合いのケンカになっていたそうです。
はし置きに使われているのは、よく見たら本物の落花生でした。これもおつまみとしてポリポリ食べられます。
まず最初に運ばれてきたのは、ワニ刺身(1200円)
白くて少し歯ごたえのある部分と、うっすらピンク色のやわらかい部分に分かれています。部分ごとに食感が異なるのが不思議な感覚ですが、かみしめている内にだんだんと混ざり合い、肉の甘みが口いっぱいに広がります。ぶりの刺身に似た脂の乗り具合ですが、それよりもやや淡泊です。妙な臭みなどはなく、全く問題なく食べられます。
続いて、ワニ唐揚(750円)
ぱっと見た感じはチキンナゲット。
断面はこんな感じ。鶏肉よりもあっさりとしてやわらかく、個人的には刺身より唐揚の方が好みでした。塩・こしょうのスパイシーな味付けがワニとよく合います。
馬のたてがみ刺身(1200円)。馬刺を出すお店は多いですが、たてがみの生えている部分を出しているところは珍しいです。こりこりとした歯ごたえを感じながらかんでいると、次第に脂がじんわりしみ出てくる感覚。いい歯ごたえのあるトロとも言えるような味で、これはかなりおいしかったです。
カエル唐揚(950円)
部位ごとに切り離された状態で調理されているので、一見したところ普通の鶏の唐揚のように見えます。
出てきた料理は特に抵抗のない状態だったのですが、壁にはってあるポスターのイラストがかわいくて、かえって複雑な気持ちにさせられました。
食べてみたところ、肉の表面に脂が乗っていて、食感にはややぬめりのようなものがありました。鶏肉と近い部分もありましたが、それとは違うというのは感じられます。こういう珍味に抵抗があって、鶏肉との相違点が気になる人にとってはやや厳しい戦いになるかもしれませんが、大枠では鶏肉と似た味・食感なので、そこを気にするかどうかで評価が変わってくる料理だと思います。
トド刺身(1200円)
かなり脂が乗っているのは見た目にも明らかですが、口にすると想像以上にどっしりと重たい脂の味がガツンと襲ってきます。牛肉を刺身で食べた時のような脂っこさがさらに勢いを増しているようで、個人的にはちょっとつらかったです……。
トドステーキ(750円)
さきほど刺身で食べた時にはつらかった脂が焼かれたことによって適度に落ちて身が締まり、鯨を思わせる食感になっていました。加えて甘辛いタレの味がしっかりついているので、ステーキの方が食べやすさは上です。お店の人が、今回頼んだ中で一番クセのある食材だと事前に教えてくれたのがこのトドだったわけですが、そのクセがかえって気に入ったと言って、来店しては必ずトドを食べるお客さんもいるのだとか。かなり個人の好みが分かれるものなので、チャレンジして新たな食のストライクゾーンを探るのも冒険的でいいかもしれません。
ダチョウ刺身(1200円)
まるでマグロのお造りのようですが、食べてみるとどちらかというと牛肉の赤身に似た味わいで、同じ鳥類でありながら鶏とはまったく味が異なります。何となく筋肉質な食感も、見た目のイメージ通り。これといって獣臭さは感じないのですが、生魚よりは明らかに食べごたえがあります。
調理場で何か焼いているのでそれは何かと尋ねたところ、頼んだダチョウの肉だということでした。網焼きでしっかり火を通しています。
ダチョウ焼(750円)
焼いたことで肉に弾力が出たような気がします。比較的さっぱりした味で、筋肉質なので脂身や鶏の皮が苦手な人にはかえって食べやすいのではないかと思えるほど。ぷりっとした歯ごたえが新鮮なレバーを思い出させ、かつ血なまぐささはレバーより押さえられているので食べやすいです。
カンガルー焼(750円)
今回頼んだ中で、編集部内の一番評価が高かったのがこのカンガルー焼。ほどよい歯ごたえでありながら、かみきれないほど固くなく、肉のうまみがじわじわとかむごとにあふれてきて、まるで赤身が多めで上等なカルビを食べているようです。それでいて牛の脂よりもしつこくなく、オージービーフならぬオージーカンガルーがスーパーに並べばいいのにと思えるくらいに絶品でした。
しか刺身(1200円)
サシが身の全体にまんべんなく入っているためか、思ったよりはやわらかい。牛肉と似た見た目ですが、それよりも野性的な風味です。刺身で食べても臭みがないのはどの食材にも言えることですが、それくらい新鮮なものを使っているからこそのしっかりした味が出せているのだと思われます。
」
ひとしきり珍しいお肉を食べたので、ここからは自由に注文していいことに。このメニューには珍しい動物の肉は特になく、いわゆる気の利いた居酒屋の一般的なメニューです。
裏側を見てみると、「食べるラー油カツオ」という気になりすぎるメニューが。発見した瞬間すかさず注文しました。
先ほどは中央のウーパールーパーの唐揚をはじめとした珍味メニューに気を取られていて気づきませんでしたが、そのほかにも普通においしそうなメニューがずらずらと書かれています。
まず、これは生レバーの刺身(650円)。とても新鮮なので、ぷりっとした食感で舌にざらつきが残りません。ごま油と塩の味付けも濃すぎず、レバーの風味を引き立てていました。これは絶品。
辛口カレーライス(750円)は色こそ家庭用のルーのものですが、かなり辛みは強く、食べた編集部員は汗をふきふき食べていました。
ニンニクの唐揚。薄めにカットされていますが、ホクホクとした食感は十分感じられて、芋と似たような感じになっています。衣はカラッと揚がっているので、食感も豊かで、ニンニク好きな人にはたまらない一品。
きのこいろいろポン酢(650円)はしっかりとした香りの強いきのこを惜しげもなく投入していて、だし汁がとてもおいしい。きのこはポン酢につけてもそのままでも食べられるちょうどいい塩加減です。
食べるラー油カツオ(850円)
ラー油とたっぷりの青ネギ、それに生ニンニクのスライスが乗っているちょっと凝った一品。しかもこの食べるラー油は自家製のもので、風味がかなりしっかり桃屋のそれに似せられていながらも、ややピリ辛な味つけで、具の歯ごたえもあり非常においしく食べられました。カツオのタタキはすりおろしたにんにくを添えて食べることも多いものですが、その延長線上として食べるラー油も薬味としてはかなりアリだと感じました。
これは鶏の唐揚なのですが、ここまでの流れからすると何らか珍しい生き物の肉に見えたり、見えなかったり。
あゆ塩焼(650円)は結構大きめのあゆにしっかり塩をした状態で出てきます。たて酢も添えられ、川魚を食べたい時にはしっかり満足できるボリュームのものとなっていました。
トドやカンガルーなどの珍しい食材の話題性に頼らず、すべての料理にこだわりが見え隠れしていたのがとても印象的でした。お店を始めたころは四條畷の駅前にこの「宝雪酒坊」しか無かったため、後発の店に負けないように味を高めていったというエピソードを聞いて、そのこだわりの理由が分かったような気がしました。
どれを食べてもハズレが無く、店内の雰囲気もあったかくて、普通に近所にあったら通いたいと思えるすてきなお店なので、珍しい食材にチャレンジしがてら、友人や家族とゆっくり飲みにいくにはうってつけのお店と言えそうです。
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