MicrosoftがVRヘッドセット「Rift」のレンズを改良したら画質が劇的に向上
OculusのVRヘッドセット「Rift」が正式に発表され、OculusがMicrosoftと提携したことも同時に発表されました。そのMicrosoftがRift向けのレンズユニットを独自に設計し、よりくっきりはっきりと映像を映し出すことに成功しています。
Oculus Rift HMD Lens - Microsoft Research
http://research.microsoft.com/en-us/downloads/c73c6865-160f-451e-9106-ef7fef7543f4/default.aspx
Microsoft says Oculus Rift distorts world, grinds corrective lenses • The Register
http://www.theregister.co.uk/2015/06/29/build_a_better_oculus_rift_lens_and_someone_might_notice/
Microsoft研究所によると、Riftの純正レンズユニットではレンズのシャープさが失われ、収差が確認できるとのこと。「これではせっかくの没入感が損なわれてしまってもったいないではないか!」と感じたMicrosoft研究所の技術者は、独自にRift用にレンズユニットを設計し直して、よりクリアで鮮明な映像を映し出すことに成功したそうです。
これがMicrosoft研究所が開発したRift用のレンズユニット。凸レンズ・凹レンズがそれぞれ2枚ずつで構成されています。なお、指定されたレンズの価格は、片眼で約200ドル(約2万4000円)だそうです。
左がRift純正のレンズユニットで、右がMicrosoft研究所考案のレンズユニット。Oculus Rift DK2のユニットと交換できます。
実際に比べて見ると性能の違いは一目瞭然。画面上がMicrosoft研究所考案のレンズユニットを使用した映像で、Rift純正のレンズに比べるとわずかに視野がせばまるものの、細部までくっきりはっきりした映像を実現しています。
Microsoft研究所によると反射防止コーティングなしのレンズでないとコントラストが著しく劣るとのこと。なお、Microsoft研究所は3Dプリンターを使って誰でも高画質を得られるレンズユニットを再現できるように、レンズユニットのCADデータを公開しています。
Oculus Rift HMD Lens - Microsoft Research
Microsoftとの提携によりRiftのXbox Oneコントローラ対応やWindows 10でのネイティブサポートを得たOculusでしたが、Microsoftの高い技術力のおかげで思わぬ副産物もゲットした模様。このレンズユニットの技術が2016年Q1(1月から3月)に発売されるRiftに活用されるのか、非常に気になります。
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