Googleのモバイル決済サービス「Android Pay」は既存端末で即利用可能と判明
By astanush
Googleが新しいモバイル決済サービス「Android Pay」を開発中であることをスペインで開催されている「Mobile World Congress(MWC)」の場で明らかにしました。Android Payは既存のハードウェアをそのまま活用することが可能で、アプリ(API)側の対応を行うことですぐにサービスを利用できるメリットがあると発表されています。
Google will launch Android Pay at I/O in May | Ars Technica
http://arstechnica.com/business/2015/02/google-will-launch-android-pay-at-io-in-may/
Google confirms Android Pay: a mobile payments layer 'anybody can build on' | The Verge
http://www.theverge.com/2015/3/2/8131861/android-pay-google-mwc
Android PayはMWCの会場でGoogleのAndroid戦略を統括するスンダル・ピチャイ氏によって明らかにされました。まだ現段階では詳細が発表されていませんが、まずはBluetoothによるNFC(Near Field Communications)を利用することが明言されており、後にはApple Payに見られるような指紋認証などの生体認証を用いたセキュリティシステムの導入にもつながっていくとのこと。
Android Payの最大の特徴は、このプラットフォーム上で誰もが独自の決済システムを構築できるように構築されているとのことで、ピチャイ氏は「中国やアフリカなどの地域でもAndroid Payの仕組みを利用することでイノベーティブなサービスが生まれることを期待しています」と語っています。
By Maurizio Pesce
GoogleによるAndroid Pay開発の動きは、Appleがすでにアメリカでサービスを開始している「Apple Pay」の成功を受けたものとみられています。ピチャイ氏はまた、すでに同社が提供しているGoogleウォレットと並行する形でAndroid Payサービスが提供されるようになることも明らかにしています。Googleはアメリカの大手通信会社であるAT&TやT-Mobile、Verizonの決済サービス関連企業である「Softcard」との協力体制を築いており、実際に技術や知的財産の一部を買収する動きを進めているとのこと。
Google Commerce: Tap, tap. Who's there? Google Wallet and Softcard!
http://googlecommerce.blogspot.jp/2015/02/tap-tap-whos-there-google-wallet-and.html
オンライン決済システムを取り巻く環境はにわかに活況を呈してきているとみられ、Android陣営の一角をなすSamsungも独自の決済システムの「Samsung Pay」を発表したばかり。Samsung PayはAndroid Payとの競合が予想されるところですが、この状況についてピチャイ氏はSamsungとは「少し異なった時間軸(slightly different timelines)」にいると表現し、今後の協力や規格統一に向けて様子見の姿勢を表明しています。
By Sergio Uceda
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