取材

悲鳴を上げるほどカユい「南京虫」との死闘まとめ



もしも、あなたが海外で「南京虫」と遭遇したら……。はっきり言って、その晩は眠れません。海外で南京虫に遭遇したので、その時の対処と結果をまとめてみました。

こんにちは!世界新聞特命記者の植竹智裕(うえたけともひろ)です。世界一周中の僕は現在、15ヶ国目ウズベキスタンにいます。(赤線は空路、青線は陸路で移動)


僕は2014年の8月にバングラデシュに滞在しました。


バングラデシュはここ。


◆フレンドリーなのは人だけじゃない
以前、秘境バングラデシュの人々が外国人に対していかにフレンドリーかをご紹介しましたが、フレンドリーなのは人だけではありませんでした。僕が首都ダッカに着いて初めて泊まった宿がこちら。観光客があまり訪れないので情報も少なく、ようやくネットで見つけた情報をもとに選びました。


部屋は綺麗なわけでもなく、かといって泊まれないほど汚いわけでもありませんでした。早速、小さいゴキブリが出ましたが、それは序章に過ぎませんでした……。


※この後、かゆそうな刺されあと写真が出てくるので閲覧注意。

◆奴が現れた
その日の夜中に目を覚ました僕は、思わず悲鳴を上げてしまいそうな痒みに恐る恐るベッド上を探ってみると……茶色い謎の虫が数匹這っていました。叩き潰してみると、そこからはかつて僕のものであったであろう血のような液体……犯人確定!なんと旅人の身体を蝕み、恐怖のどん底に陥れる南京虫が現れたのです!噂には聞いていましたが、実際に遭うのは初めてです……。


◆南京虫って何?
日本で被害に遭う事は少なく、海外旅行に慣れた人でも知らない人が多い南京虫。一体どんな虫なのでしょうか?Wikipediaのトコジラミの記事によれば、「正式にはトコジラミと呼ばれる吸血性の寄生虫。成虫は5-7mm程度に成長する。普段は明かりを嫌い、壁の割れ目など隙間に潜んでいる。噛まれた際に唾液に含まれる物質が引き起こすアレルギー反応で激しい痒みが生じ、刺された当日よりも2日目以降の方が強い。噛まれた痕は1~2週間以上消えない」とのこと。

噛まれるとこうなります。始末の悪い事に、蚊やダニも居たので、どこを何に噛まれた(刺された)のか自分でもよく分かりませんが、一つだけ断言できる事があります。めちゃくちゃ痒い!


ズボンを履いて寝ていたにもかかわらず、お尻まで大変な事に……(粗末な尻ですみません)。


◆応急措置
ひとまずその場しのぎとして、持っていたもので応戦してみました。まずは蚊取り線香。こちらは「殺虫」ではなく「虫除け」なので、南京虫を駆除するどころかベッド上に炙り出す形になってしまい逆効果でした。


虫除けスプレーを塗って寝ましたが、既に全身痒かった為、効果があったのかどうかは不明。


シーツを敷いてみたり、包まって寝てみたりしましたが、こちらも効果は無し。少しだけ南京虫を見つけやすくなりました。


◆戦闘開始
安くて虫の出ない他の宿を探してみましたが、ここはバングラデシュ……情報は見つからず。平和なベッドタイムを奪還すべく僕が選んだ手段は、南京虫を根こそぎ抹殺する事でした。近くの輸入品スーパーで購入した殺虫スプレー。


英語とベンガル語で使用方法が書いてありましたが、英語ですら専門用語だらけで肝心の効能がよく分かりません。


ただひとつだけ、一度散布すると20分間は部屋に入れなくなる超強力なシロモノだという事は解読しました。戦闘開始です。


喰らえっ!!!


……ここもだ!喰らえっ!!!


取り乱しましたが、これでベッドタイムに平和が訪れるはずです。


体中を噛まれた挙句、20分間締め出される羽目になりました。


◆奴は不死身
害虫殲滅大作戦が終了し、ベッドタイムに平和が戻ったかと思われましたが……その日の夜も痒みで目が覚めました。ベッドをくまなく探してみると茶色い小さな虫……南京虫が生き残っていたのです。翌日も出かける前に殺虫スプレーをかけましたが、殲滅には至らず……。毎晩、痒みで目覚めては神経を尖らせてベッド上に南京虫がいないかを確かめる日々が続きました。結論として、旅先で南京虫に遭遇しても、市販の薬剤では太刀打ちできないのが現実でした。


◆痒みにはタイガーバーム
さて、殲滅作戦失敗に終わりましたが、せめて、この途方もない痒みを和らげる方法は無いのでしょうか?旅で出会った南京虫被害者によるとタイガーバームが効くとの事。確かに痒みはだいぶ収まりました。覚えておきましょう、南京虫の痒みにはタイガーバーム。全身虫刺されだらけの僕は1日に1瓶、未だかつてないペースでタイガーバームを消費しました。


◆南京虫とは闘わないのが一番
旅人にもあまり知られていない厄介な南京虫、旅行者の荷物に付着したまま、国をまたいで別の宿泊施設に拡散してしまう事もあるようです。つまり、日本だからと言って安全というわけでもないのです。旅先で南京虫の被害に遭わない為には、予約サイトのレビューなどを見て南京虫が居る宿は選ばない、もし遭遇してしまったら部屋を替えてもらう、それでもダメなら別の宿を探すというようにして、こちらが南京虫を回避するが一番効果的な方法です。南京虫の被害に遭わない為に、そして、知らず知らずの内に南京虫を運ばない為に、この記事が皆様の南京虫に対する知識として役立てば幸いです。

文・取材:植竹智裕 https://twitter.com/hiro_uetaken

監修:世界新聞 sekaishinbun.net


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in 取材,   生き物, Posted by logc_nt

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