取材

「一生に一度は行ってみたい」と話題の海上レストラン・THE ROCKに行ってきた


コバルトブルーの遠浅の海が広がり「アフリカの楽園」と言われるザンジバル島に、海に浮かぶレストランがあるのをご存知でしょうか?

こんにちは!世界新聞特命記者の雑色啓晴です。僕は今、世界三大瀑布の一つヴィクトリアの滝のある街、ザンビアのリビングストン(星印)にいます(赤線は陸路、青線は空路で移動)。


先日、アフリカの楽園と言われるタンザニアのザンジバル島に「海に浮かぶレストラン」があるという話を聞きつけました。今回、僕はバックパッカーという事実を忘れて、そのリゾート気分を存分に味わってきました。

◆ザンジバル島とは?
All Aboutの旅行先紹介では、ザンジバル島は「どこまでも続く遠浅のビーチとサンゴ礁にぐるり囲まれた自然の楽園ザンジバルは、アフリカとアラブ、ヨーロッパが交錯して生まれた文化の楽園でもある。世界に島は数あれど、これほど美しく、かつ特異な文化に彩られた島も少ない」と表現されています。


◆移動はヒッチハイクで節約
「海に浮かぶレストラン」はリゾートレストランだということで、お値段はバックパッカー向きではないでしょう。最寄りの街のパジェからはダラダラと言われるマイクロバスも通っていますが、バックパッカーとしてこれ以上のお金はなるべく節約したいもの……。そこで、日本ヒッチハイク協会公認の僕がいつもやっているやり方でヒッチハイクを試みました。


停止していた赤いトラックが快諾してくれました。ザンジバルはホントに楽園です。


レストランの名前である「THE ROCK」の看板が見えた所で下車。南国感溢れる看板に心躍ります。


矢印が示す方に進みます。リゾート特有の青い空に植物の緑がとても映えます。


突き当りを曲がると、茅葺のような枯草を屋根に利用した民家を、木の枝の柵が囲った通りに出ます。平和です。


その柵沿いに歩く事、3分。何やら、それらしい、ネットで見た事のある建物が茂みの奥から現れました。「え、これ?もっと海の上のハズだろ…」と半信半疑で道をさらに進みます。


その先の浜辺にはレストラン用の駐車場があり……


赤チェックの有名な伝統衣装を身に纏ったマサイ族がガードマンとしてお出迎えしてくれました。彼らはシティマサイとして区別され、タンザニアやケニアの都市部に出稼ぎに来ているようです。


◆浜上レストラン「THE ROCK」
その砂浜の駐車場から見えました!海上……というか浜上のレストラン「THE ROCK」です。ここザンジバルは遠浅の海として有名です。従って、潮の満ち引きにより、海岸線が数十m変動します。実際に海岸から30m程沖へ歩いても、まだ海水面は膝下でした。


場所はここ。


僕が行った時間はちょうど引き潮の午後2時ぐらいで、レストランが建っている岩の付け根まで丸裸にされていました。船で行くと聞いていたので、僕の落胆は尋常ではありませんでした。


気を取り直して店内に入りましょう。もちろん、歩いて入り口の階段まで向かいます。


階段を登ると、「THE ROCK」の看板が目に入ります。


登りきると、目の前には民族染みた人形と共にWi-Fiの文字が出迎えてくれます。


店内には40ほどの席があり、テラス席と合わせると50人以上収容できそうでした。


僕は窓際の席をチョイスしました。引き潮の向こう側に、かろうじて透き通った海が見えます。満ち潮を計算してこなかった事が、本当に悔やまれます。


しかし、ワイン棚の窓に反射して映る景色はとてもロマンチックで、うっとりしてしまいました。


スタッフの方たちの対応も丁寧で、心地よい空間でした。


◆看板メニューは海鮮グリル
では、さっそく料理を注文します。渡されたのは額縁に入ったメニュー表。重くて選ぶのが大変でした。


選んだ飲み物はキリマンジャロビール。もちろん、タンザニアのビールです。とても飲みやすかったです。


こちらは、「THE ROCK」というカクテル。ラムベースで日本のチャイナブルーというカクテルに似ていました。朝日新聞の2013年の記事によると住民の97%がイスラム教だというザンジバル島で、こんなオシャレなアルコールが許されるのでしょうか。


前菜に頼んだのはこちらの一品。白身魚の下にテーブルビートとポテトを敷いたもので、ビネガーとにんにくが利いていて、美味しく頂きました。


これが、ここの看板メニュー。「The Rock Special」という名前の付いた海鮮グリルの盛り合わせです。2人前で55ドル(約6600円)とリゾートレストランにしてはリーズナブルです。


日本を離れるとなかなかおいしいシーフードに巡り合えないのに加えて、久々のごちそうにもう我慢が出来ません。頂きます!


盛り合わせの内容は、イセエビ・白身魚の切り身・イカの切り身・クルマエビ・そして写真の日本では見かけることの少ないウチワエビでした。


味は申し分なく、笑みは止まりません。


せっかくなので、デザートはテラス席で頂きます。ここから見える景色はまさにオーシャンビュー。水平線を跨いで、様々な青が幾重にも重なります。


注文したフルーツと自家製バニラアイス。南国のフルーツの美味しさもさることながら、アイスクリームのバニラの濃さが絶妙でした。海風がビールで火照った体を冷やし、爽快な気持ちにさせてくれました。


◆やっと現れた海上レストラン
店を出て、階段を降りるとそこには海水が広がっていました。潮が満ちてきました。


対岸を見ると、浜辺からぞろぞろと海を渡ってくる人たちもいました。


砂浜に着き、振り返ると、そこには念願の海上レストランがありました。これが見たかったのです。


◆再訪問
翌朝、満潮に近い時間を見計らって、もう一度レストランに出向きました。すると、砂浜に船が泊っているではありませんか。これは、もしかしてと期待していると……


出発しました。船でレストランに向かっています。


そして、船が接岸しました。これぞ、僕がイメージしていた海上レストランです。期待を裏切らないでくれてありがとう。


このレストランはしばしば、一生に一度は行ってみたいレストランとして紹介されます。それはもちろん、この独特な景観や店内から眺める景色を評価されての事が多いと思いますが、僕は加えて値段の面からも推薦したいです。今回、2人で行き、飲み物・前菜・メイン・デザートを食べて86ドル(約1万円)でした。もちろん、バックパッカーとしては胃が痛くなるような高額な料金ですが、リゾートレストランとしては、お手頃価格だと思います。ドリンク注文だけの欧米人もいましたし、貧乏旅行者にさえ門戸は開かれています。


なんてったって、海上といえども船が行き来している時間でさえ、この程度の深さしかないのですから、想像よりも気軽に行けるレストランだと感じました。階段の下で右手を伸ばしているのが僕です(笑)。


文・取材:雑色啓晴 http://zoshiki.com/wp/

監修:世界新聞 sekaishinbun.net


この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
生徒数5万人のマンモス校など元教師が驚いた海外の学校4つ - GIGAZINE

ルーマニアの「生きた石」は本当に成長するのか? - GIGAZINE

アルメニアに本当に美人は多いのか?8組12人を撮影してきました - GIGAZINE

まるで雪でできたかのような世界一長い塩の洞窟へ行ってきた - GIGAZINE

ガンジス川沿いのバラナシでバックパッカーが過ごす平凡な一日 - GIGAZINE

元教師を驚愕させたアジアの中学校・高校6つ - GIGAZINE

ネパールで食あたりになって検便したら寄生虫がいた - GIGAZINE

最高級で知られる「象の糞コーヒー」の工場を見学してきた - GIGAZINE

カンボジアの秘境で50人の坑夫に混じって宝石を掘ってきた - GIGAZINE

in 取材,   , Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.