サッカー選手の顔を分析してゴールやアシストを予測できる可能性
2014年に開催されていた2014 FIFAワールドカップの開催期間中、Googleがビッグデータを解析して試合結果を予測し決勝トーナメント1回戦の勝敗全てを的中させたことがありましたが、今度は選手の顔のデータを分析してゴールやファウルを予測できる可能性を示す研究結果が発表されています。
Facial structure predicts goals, fouls among World Cup soccer players | University of Colorado Boulder
http://www.colorado.edu/news/releases/2014/11/11/facial-structure-predicts-goals-fouls-among-world-cup-soccer-players
コロラド大学ボルダー校の研究者たちがサッカー選手の試合におけるパフォーマンスの予測に用いたのは「Facial-width-to-height ratio(通称:fWHR)」と呼ばれるものです。fWHRは「眉毛の真下の顔の幅の長さ」を「眉毛の下から唇の上までの長さ」で割った値で、2013年にはエディンバラ大学の研究グループがフサオマキザルのfWHRの値を調査したところ、fWHRの値とリーダーシップをとるフサオマキザルの間に一定の法則があったことが判明しています。
コロラド大学ボルダー校の研究者たちは、2010年に開催されたFIFAワールドカップに出場した32カ国から約1000人の選手のfWHRを調査。調査結果では、攻守両面の役割を担うミッドフィルダーとゴールに最も近い位置でプレイするフォワードの選手の中で、fWHRの値が高いほどファウルを犯す可能性が高く、また、fWHRが高いフォワードの選手ほどアシストやゴールを決める傾向が認められました。
左がfWHRの値が低い顔、右がfWHRの値が高い顔です。
過去の研究ではfWHRの値が高いほど、積極性の高い行動をとることがわかっていました。ただし、犯罪者の反社会的・非論理的な行動と、企業のCEOが新しいプロジェクト決定する時の行動は、全く違うモノといえど双方とも積極性が高いと言えます。コロラド大学ボルダー校の調査した結果も、「ファウルを犯すこと」と「ゴールを決めること」は両方とも積極性と関係する行動で、このことからfWHRの値と積極性には何らかの関係があるものと考えられるとのこと。
一方で、fWHRの値と積極性の間に関係が認められなかった研究結果も報告されているのですが、コロラド大学ボルダー校の研究結果により、fWHRの値と積極性に関係があるという見方が強まってきているそうです。
By Steve Evans
調査を率いたKeith Welker氏は「今回我々は積極的なパフォーマンスが必須であるサッカーというスポーツで、fWHRが高いほど積極的なプレイの傾向が強くなることを発見しました。今後は、なぜfWHRの値が高いと積極性のある行動をとるのか、2つの要素がどのように関係しているのかを調べる研究をしていく予定です」と語っています。
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