取材

かつて「サッカー戦争」が起きた国でサッカー観戦したらえらいことに……


サッカー戦争とは1969年、サッカーの試合がきっかけとなってエルサルバドルとホンジュラスの間で勃発した戦争のこと。そんなサッカーに激アツのお国柄のホンジュラスでサッカー観戦をしてみたら、最終的にスタジアムが炎と煙に包まれるというただごとではない状況に……。

こんにちは。世界新聞社の松崎敦史です。世界一周中のわたくし、現在、コスタリカの首都・サンホセにいます。中米もコスタリカとパナマを残すのみとなりました。2月からは南米です!

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さて今回はホンジュラスでサッカー観戦をした時のお話。かつて、サッカー戦争があった国のサッカー熱ってどんなもんなんだろう?ということを考えると、居ても立ってもいなくなり、急いでスタジアムへ行ってきました。

サッカー戦争(1969年)
別名:100時間戦争、エルサルバドル・ホンジュラス戦争


【経過】

6月8日
FIFAワールドカップ・メキシコ大会の出場権を巡り、ホンジュラスの首都・テグシガルパにおいて、ホンジュラス対エルサルバドルの予選1回戦が開催される。結果は1-0でホンジュラスが勝利。この時、熱狂的なサッカーファンであったエルサルバドル人女性(18歳)がピストル自殺をしてしまう。彼女の葬儀にはエルサルバドルの代表選手や大統領なども駆けつけるなど、一大イベントと化す。

6月15日
エルサルバドルの首都・サンサルバドルで2回戦が開催。エルサルバドルは3-0で勝利し最終戦に望みをつなぐ。

6月27日
第3戦、エルサルバドルは延長の末3-2で勝利。試合直前、エルサルバドルは外交関係断絶を匂わせ、ホンジュラスを脅迫したが、試合に負けたホンジュラス側が断交を持って応じ、両国の関係は最悪の状態に。

7月14日
エルサルバドル軍の空軍機がホンジュラスに侵攻。ホンジュラスの主だった飛行場及び軍事施設十数か所を爆撃。

7月15日
ホンジュラス空軍機4機がエルサルバドル領内に侵入。飛行場などを爆撃。以降、両軍による爆撃が続いた。エルサルバドル陸軍が陸軍歩兵部隊(約1万2000人)をもってホンジュラス領内に侵攻。

7月29日
エルサルバドル陸軍が撤退を完了し、停戦が成立。双方の死者は合計数千人にのぼった。

以上、「サッカー戦争 - Wikipedia」より引用。

首都・テグシガルパの郊外にあるナショナルスタジアムに向います。この日は地元の人気チーム・オリンピアとコスタリカのチームとの国際試合があるそうです。


テグシガルパはこのあたり

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試合開始3時間前にも関わらずすごい人


渋滞が起きています


ほぼ全てオリンピアのサポーター


応援団


赤と青がオリンピアのチームカラー


おばちゃんサポーター


ダフ屋の青年もサポーター


なくならない内にチケットを買いましょう


無事ゲット。バックスタンド側の一番安いであろう席で90レンピーラ(約360円)。


スタジアムに入ります


どーん。まだ入りはぼちぼち。


僕の席があるバックスタンド側


番号がふられてますが、みんな無視して座っています


メインスタンド。こっちにはちゃんと椅子があります。


電光掲示板の下には応援団が陣取り、早くも気勢を上げています


リーダーらしき男


少年サポーターもたくさんいました


サポーターの手には紙吹雪。後にこれがとんでもない事態を招くことに……。


有刺鉄線も何のその。


かなりの数が登っています


フェンスにもよじ登ります


さて、試合前にご飯を食べておきましょうか。


じゅーじゅー


焼き肉定食、トルティーヤ付き(約320円)


肉は硬くてマズいんですが、スパイスが効いたソースがしっかりカバーしてくれています


おっと、試合が始まるようですね


試合開始!黒がオリンピアです。


皆、食い入るように見てます。応援団以外は皆お行儀良いです


試合自体はそんなに激しく当たることもなく、結構ユル目。


それでも、ゴールの瞬間は会場が揺れました


応援団が大フラッグを広げます


フラッグが回収されていきます


この間、約5秒の早技


ハーフタイムへ。みんな昼間っからビール飲んでます


親善試合だからか、そこまで熱狂的という雰囲気ではないですね。応援団も終始、歌や手拍子を繰り出して盛り上がっているんですが、いまいちノリきれてないような。まぁ、それは嵐の前の静けさだったんですが……。

オリンピア1点リードで迎えた後半終盤、オリンピアがこの試合を最後に引退するらしい選手を何人かピッチへ。この日一番の歓声に包まれます。


その瞬間、応援団が発煙筒を焚き始めました。


掲げます


発煙筒の輪が広がります


ホンジュラスで発煙筒を炊いて引退する選手を送り出すサポーター - YouTube


すごく幻想的な光景。応援団は引退する選手の歌を歌い続けています。


発煙筒が終わったと思ったら、応援団が花火を打ち上げ始めました


どーん


もはや会場はお祭り騒ぎ


試合終了と同時に何故か会場の照明が落ちます。それを合図にするかのように、観客がピッチに乱入!


ゴールもこんな状態に


みんな引退する選手の少しでも傍へ行きたかったんでしようね。


最後は警察が入って、追い出し完了


しかし祭りはまだ終わりません。なんと、応援団がいる一角から煙が……。


何か知らないけど、燃えてます!


床に溜まった紙吹雪に誰かが火をつけたようです


みんな火の中を嬉しそうに駆け回っています


かなり燃えてきましたよ……。


スタジアムを出て外から見ると、煙が上がっていました


しまいには消防車が出動する始末……。


恐るべし、ホンジュラスサッカー。サッカー戦争の国は伊達じゃありせん。

(文・写真:世界新聞社/松崎敦史
http://sekaishinbun.blog89.fc2.com/

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in 取材,   動画, Posted by darkhorse

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