取材

日本から遠く離れた南米で堪能する納豆・梅干・豆腐・あんパンなど日本の食文化


海外で白いご飯に納豆をかけて食べる幸せ。ラーメンと餃子、鍋焼きうどん、いなりずしに回転焼きまで、やはり日本食は最高でした。パラグアイやブラジルには移民として渡っていた日本人の食文化が残っています。日本語で「いらっしゃいませ」と声をかけられることも。今回のアメリカ大陸の旅も1年半が過ぎ、日本食が恋しくなって来たところで、ブラジルとパラグアイの日系人居住区に入ったので、ここぞとばかりに日本食を堪能してきました。

こんにちは、100ヶ国目のチュニジアに入った自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。3年振りにアフリカから一時帰国した際の日本食も、涙が出るほどに幸せでした。美味しい料理は世界中にあるのですが、自分にとって日本食は特別で、どこかで食べたくなるのです。

◆パラグアイにて
ブラジル、アルゼンチンにまたがるイグアスの滝に隣接するパラグアイのシウダー・デル・エステから、首都アスンシオンに向かう幹線の西41kmに、日系人移住地のイグアス居住区が存在しています。たくさんの日系の方が暮らしているようで、農協のスーパーマーケットでは自然と日本語が聞こえてくることも。居心地のいい安宿もあったので、ついついと長居をしてしまいました。

町中央の公園には立派な鳥居


建物に描かれた富士山と桜の花の絵


こちらは猫バスですね


「ISHIBASHI」という名前のアイスクリーム屋さん


シウダー・デル・エステの手前で「KEIRIN」という名前の自転車屋を発見


イグアス居住区には週末にしか開かないラーメン屋さんがあったので、滞在中の土曜日に足を運んでみました。

普通の民家が、お店となっています。


店内の様子。中では日本のようにおばちゃんがテキパキと作業をしていました。


胡椒、七味、餃子のタレ、ラー油といった各種調味料。


ここでは「おひや」が出てきて感動しました。南米ではたいてい、飲み物は注文しないと出てきません。


3万グアラニー(約675円)のチャーシューメン大盛りと8000グアラニー(約180円)の餃子を注文。コクのあるしっかりとしたスープは、日本にあるようなラーメンでした。餃子もカラッと、美味しい感じに焼きあがっています。


食後のデザートには自家製のあずきアイス。甘さを控えた日本の味でした。


ラーメン以外にも、イグアス居住区には日本の食事が溢れています。

唐揚げがパリパリしていて、思わず頬もニヤけました。海外にもフライドチキンがありますが、やっぱり唐揚げとは違うのです。こちらの唐揚げ定食は、ご飯のお代わり自由で、煮物もいい味を出してました。


鍋焼きうどんの旨みが詰まった薄いスープに、遠い日本を思い出しました。卵の黄身を破いて、麺と絡めて頂きます。山菜のテンプラも美味。


鍋焼きうどんと一緒に食べたいなりずし。酢飯に甘く煮付けた油揚げは格別です。


宿の人たちとジンギスカン鍋。海外で薄切りの肉は珍しく、久しぶりの焼肉は新鮮でした。


金曜日にやって来た移動販売の豆腐は、冷奴にして頂きます。弾力があって、素材の旨みが詰まった一品でした。


素朴な味わいのあんパン


日本の形をしたナスとキュウリも売っていました。海外産は太っちょでたくましいのです。


ここでは納豆も手に入ります。こちらは糸があまり引かない冷蔵タイプで、大豆に若干歯ごたえが残っていました。糸を引く冷凍タイプは人気のようで在庫がなく、3回目の買物でようやく入手。どちらともあるだけで、ご飯がどんどん進みます。欲を言えば、日本のように納豆にタレも付けて欲しいところ。


とある日の夕食はご飯と納豆に、ナスの炒め物、キュウリとトマトのサラダ。これだけで、幸せな気持ちになれます。


このイグアス居住区の他に、パラグアイの南にあるピラポ居住区も訪問しています。幹線から10kmほど中に入るのですが、ちょうどいい場所に宿があったので空荷で往復してきました。

入植50周年を祝う石碑


日本語で書かれた集会所


農協のスーパーマーケットではJ-POPが流れていて驚きました。「お先、失礼するね」と耳に入る日本語。レジの若い女性も、日本人と変わらない程です。


◆ブラジルにて
ブラジル最大の都市サンパウロには、たくさんの日系人の方々が暮らしています。日本の食材を扱うスーパーから日本の雑誌・本を扱う書店、日本食レストラン、日系ホテルが集まったリベルダージという日本人街もあって、滞在中には二度ほど遊びに出かけました。

こちらにも大きな鳥居が立っています。街灯が提灯になったりと、区画一帯が日本風にアレンジされています。


日本のお城のような外観になった現地の銀行


信号機のマークも鳥居となっていました


アジアの食材が置かれたスーパーマーケット


南米にあるのが嘘のような佇まいの日本料理店


このリベルダージは週末になると、たくさんの出店で賑わいます。


そこでみつけたのが1つ3レアル(約140円)の回転焼き


かぶりついた途端に熱々の中身がとろけ出す絶品です


ブラジルの物価はそこそこするので、このリベルダージで日本食材を入手して、夜は自炊をしていました。

「MOMIJI」というブラジル産の日本米。


納豆と同様に、梅干しもしばらく口にしていませんでした。


置いてあるのを見て、無性に食べたくなったシメジ。


ご飯に梅干し、シメジの炒め物、お味噌汁。シンプルだけど、これだけで十分だったりします。


8.9レアル(約410円)と高かったのですが、こらえ切れずに大福を買っちゃいました。饅頭、どら焼き、カステラといった和菓子も現地の会社が作っています。


カキも普通に流通していました。


日本の反対側にあたるパラグアイやブラジルで、これほどまでに日本の食文化が根付いているなんて知りませんでした。以前に清谷さんがレポートしたラーメン屋「あすか」は定休日で、他にもカツ丼を食べそこねたのは悔いが残ります。それでも、十分に日本食を補給できたので、もうしばらくは海外でもやっていけそうです。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak
)

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in 取材,   , Posted by logc_nt

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