180万人以上のYahoo!ユーザーのウェブカメラが傍受され、性的な部位を他人に見せるためにビデオ通話が多用されていた実態が明らかに
By Stéfan
180万人以上のYahoo!ユーザーのウェブカメラの映像がイギリスの諜報機関GCHQにより傍受されていたことが、The Guardianの報道で明らかになりました。
Yahoo webcam images from millions of users intercepted by GCHQ | World news | theguardian.com
http://www.theguardian.com/world/2014/feb/27/gchq-nsa-webcam-images-internet-yahoo
エドワード・スノーデン氏から提供された秘密文書によれば、アメリカのNSAの援助の元、イギリスの諜報機関GCHQが何百万人ものインターネットユーザーのウェブカメラの映像を傍受し、さらにそれらの映像を保管していたことが判明しています。
The Guardianの入手した秘密文書によると、GCHQによるウェブカメラ傍受は2008年から2010年までの日付がつけられており、このプロジェクトのコードネームは「Optic Nerve(視神経)」であったとのこと。GCHQはユーザーがYahoo!サービス経由でウェブカメラを使用した際、その映像から大量の画像を収集し、それらをデータベースに保存、さらにウェブカメラを傍受されたのは犯罪の容疑者などだけではなく、一般市民のものも傍受されていたとのことです。
2008年に6か月にも及ぶスパイ行為が行われた際には、180万人以上のユーザーがウェブカメラの映像を傍受され、その中で性的部分を相手に見せている様子を傍受されたユーザーが大量にいたことも判明。さらにこれらのスパイ行為は2012年まで実行されていました。
By Jessie Romaneix Gosselin
このOptic Nerveと呼ばれるスパイ行為は、テロ容疑者や犯罪者が使用するユーザーIDを特定するのに役立つ可能性があったものの、ユーザーはウェブカメラを使用している際の会話を全て収集され、さらに5分ごとにウェブカメラの映像をキャプチャーされていたとのこと。
この大規模スパイ行為では顔検知技術も使用されていたようで、「最もよい画像は、人がウェブカメラの正面を向いている際のもの」と記されています。ただしGCHQは映像を傍受されたユーザーへの配慮から、これらの大量のウェブカメラ画像を分析する分析官は、画像自体は見られるものの、それらのメタデータを検索することはできないように、アクセス制限を設けていたそうです。
さらに、GCHQのターゲットとなっているテロ容疑者や犯罪者の顔に似た人物の画像を自動的に集める顔認識技術のテストも行われていたことがわかっています。
By Herman Yung
秘密文書の中には「不幸にも、驚くべき数のユーザーが自身の性的な部位を他人に見せるためにビデオ通話を使用していることが明らかになった」との記述もあり、さらにこの秘密文書によると、GCHQの収集した画像の3~11%が「望ましくない裸の姿」を含んだ物であった、とのことです。
このスパイ行為に対して、Yahoo!はこういった行為が行われていたことを全く知らなかったとして「我々のユーザーに対する全く新しいレベルの妨害行為だ」とGCHQを強く批判しています。
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