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OpenAIのサム・アルトマンCEOが共同創業した仮想通貨プロジェクト「Worldcoin」が160億円超を調達


人間の「虹彩」のデータをスキャンする代わりに仮想通貨を提供する「Orb」システムで話題を呼んだ仮想通貨プロジェクト「Worldcoin」が、ベンチャーキャピタルやファンドから1億1500万ドル(約161億円)を調達したことを発表しました。

TFH has closed our Series C led by @blockchaincap.

In the age of AI, the ability to prove humanness in a privacy-preserving way is imperative. We look forward to building more tools and resources to help the Worldcoin project do just that.https://t.co/mLbCoSC9yA

— Tools For Humanity (@tfh_technology)


Sam Altman’s Worldcoin Raises $115 Million in Round Led by Blockchain Capital - Decrypt
https://decrypt.co/142308/sam-altman-worldcoin-115-million-blockchain-capital


OpenAI CEO raises $115M for crypto company that scans people’s eyeballs | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2023/05/openai-ceo-raises-115m-for-crypto-company-that-scans-peoples-eyeballs/

OpenAIのサム・アルトマンCEOが共同創業者として会長を務めるテクノロジー企業・Tools for Humanityが、シリーズC資金調達ラウンドにおいて、仮想通貨プロジェクト「Worldcoin」が1億1500万ドルを調達したことを発表しました。

Worldcoinは「World ID」と「Worldトークン」を中心に構築されており、すでに200万人以上が参加しています。


特徴的なのは、虹彩データをスキャンする代わりにトークンを無償提供する「Orb」と呼ばれるシステムです。このシステムは、虹彩データをスキャンしてハッシュを生成したのちデータは廃棄するのでユーザーアカウントと紐付けられることはないと説明していますが、元NSA職員で「PRISM」の告発で知られるエドワード・スノーデン氏から「生成されるハッシュはスキャンデータと一意なもので、データ廃棄に意味がない」との批判を受けています。

「人間の虹彩をスキャンして仮想通貨を提供する」というシステムに「眼球をカタログ化するな」と元NSAのスノーデン氏が批判 - GIGAZINE


また、インドネシアで虹彩データのスキャンを行った際、どのようにデータを利用するか詳しく説明せず、本人の理解を得ないままにスキャンを行っていたと指摘されています。

虹彩データをスキャンする代わりに仮想通貨を発行する「Worldcoin」が貧しい人々に何の説明もなくスキャンしていたという報道 - GIGAZINE


批判に対し、資金調達ラウンドを主導したBlockchain Capitalは「World IDはプライバシーを保護するIDプロトコルであり、誰の生体情報も収集・保存しません」と説明。本人確認プロトコルから生み出される価値を理解するのは困難なものの、AIの進歩によって人間とボットの区別が難しくなる中で、Worldcoinが利用している虹彩データスキャンの「Orb」は、人間とボットを簡単に区別できるツールだとその利点を挙げました。また、World IDは自分が誰であるかを明かすことなく、認証済みの「人間」としてのステータスを確認でき、ユーザーのアクティビティが完全にプライベートに保たれると主張しました。

Worldcoin - Proof of Personhood, World ID, and the Future of Crypto Onboarding - Blockchain Capital
https://blockchain.capital/worldcoin-proof-of-personhood-world-id-and-the-future-of-crypto-onboarding/


Tools for Humanityの共同創業者でCEOのアレックス・ブラニア氏も「AIの時代が到来し、個人のプライバシーを守りつつ、人間であることを証明することが求められています。人間であることを証明することで、AIがもたらす経済的利益を誰もが確実に享受できるようになります」と述べました。

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in ネットサービス, Posted by logc_nt

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