乗り物

2014年9月開幕「Formula E」のレースカーがCES会場でデモ走行を実施


2014年9月からシリーズ戦がスタートする「Formula E」に使用されるレース車両のデモ走行がCES 2014で披露されました。既に東京モーターショー2014の会場などでも展示されていたフォーミュラEのマシンですが、このCESの会場での発表が公式の「初公開」となっています。

Formula E - Home
http://www.fiaformulae.com/


The electric grand prix: the world's first Formula E car packs a punch | The Verge
http://www.theverge.com/2014/1/7/5285946/first-formula-e-car-makes-its-public-debut

デモ走行の一部が、YouTubeにて公開されています。

The first Formula E electric race car - YouTube


ベールが外され、公式デビューを果たしたマシンSpark-Renault SRT_01E


併設された駐車場内では、元F1ドライバーのルーカス・ディ・グラッシによるデモ走行が実施されました。


このマシンはエンジンを使わずに電気を使用してモーターを駆動するため、従来のレーシングマシン特有の爆音は聞こえず、高いモーターの音が聞こえるのみです。たとえるなら、「原寸大ラジコンカー」と言ったところ。


モーターとはいえパワーはノーマルモードで約180馬力、追い越し時に使用する「プッシュ・トゥ・パス」モードの際には一時的に270馬力に達します。レーシングカーとしては凡庸ともいえるパワーですが、軽い車体ということもあり、タイヤを空転させて派手な「ドーナツターン」も披露。搭載されているバッテリーで走行可能な時間は20分となっているため、レース時には同じマシンが2台用意され、ドライバーは途中でマシンを乗り換えてゴールを目指すというレースの運び方となっています。


マシンを正面から見るとこんな感じ。基本的に現代のフォーミュラマシンの流れをくんだスタイルですが、タイヤはミシュランがワンメイクで提供する全天候型タイヤを使用するため、ドライコンディションでも溝の入ったタイヤが使用されることになっています。


モノコック横に取り付けられているのは、空気を整流するための整流板と、ドライバーを横方向からのクラッシュから保護するためのサイドインパクトバーを兼ねたものでしょうか。


モーターのパワーとの最適化の結果か、F1マシンなどに比べると非常にシンプルな面で構成されたリアウィングが装備されています。メインとなってダウンフォースを作り出すアッパーエレメントは2枚式となっています。


そしてこちらがフロントノーズから延びるフロントウィング。非常に小さなエレメントが装着されています。F1マシンなら「補助エレメント」として使われているぐらいの大きさしかありません。


ドライバーズシートは、他のフォーミュラマシンと大きく変わるものではありませんが、よく見るとメーター類やハンドルから伸びるステアリングコラムはシンプルな作りになっています。


リアタイヤ前方にも空気の流れを整流するためのフラップが取り付けられているのが確認できます。


このマシンを使用した「FIA フォーミュラE選手権」は2014年9月13日に中国・北京で行われる開幕戦を皮切りに10レースが行われ、2015年6月にイギリス・ロンドンでシーズン最終戦を迎える予定となっています。日本からは以前にF1グランプリに出走していた「スーパー・アグリ」が復活して「スーパー・アグリ・フォーミュラE・チーム」として参戦することになっています。マシン開発には元F1ドライバーの佐藤琢磨が参加しており、シーズンのレギュラードライバーとしても期待する声が挙がっています。別のチームでは、俳優のレオナルド・ディカプリオが協同設立した「ヴェンチュリー・グランプリ・フォーミュラEチーム」も参戦することになっています。

日本ではテレビ朝日系列が2014年9月からスタートするシリーズ全戦を中継することになっています。

放送について
地上波、BS、CS3波一体の総合編成で公式練習から予選・決勝までをフルカバー! (詳細は来年9月の開幕前に発表予定)

フォーミュラE|テレビ朝日
http://www.tv-asahi.co.jp/formulae/#menu03

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in 乗り物,   動画, Posted by darkhorse_log

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