「お焚き上げ」で有名な愛宕神社で七草がゆを食べてきました
日本では3世紀の後半頃から、旧暦の1月7日に春の七草を食べる習慣が記されており、枕草子にも七草に関する記述が確認できます。東京の港区にある愛宕神社では、毎年1月7日にだるまを囲み「お焚き上げ」を行い、七草がゆを配布しています。いったいどんな様子になっているか気になったので、実際に行ってみました。
愛宕神社
http://www.atago-jinja.com/
港区の愛宕神社に到着。愛宕神社は京都市右京区に総本社があって、都内だけでも数カ所ありますが、お焚き上げが有名なのは港区にある愛宕神社です。
鳥居の奥には、「出世の石段」と言われる長い階段があります。
写真だと傾斜は分かりづらいのですが45度以上あります。
石段を上り、神社の前に行くまでが一苦労。
頂上が見えてきました。
階段を登り終え、神社の前に到着。
鳥居の奥には、御本社がありますが、現在は屋根銅板葺き替え工事中です。
横から見るとこんな感じで、御本社は完全にビニールシートに覆われています。
石段を登った右側には池があります。
池に近づいてみると……
鯉がいました。
御本社の右横は、御札などを売る社務所になっています。
境内の一角には、お焚き上げに使う御札などが集められていました。
人形や招き猫など、神社から受けていないものはお断りだそうです。
境内を入って左側にあるお焚き上げの会場。30分前だとあまり人は集まっていません。
だるまと御札が規則正しく並べられており、仰々しい感じ。
お焚き上げ用のだるまや破魔矢も用意されていました。
そうこうしているうちに御本社の前にも……
お焚き上げの前にも人が集まってきました。
社務所の前には、七草がゆを配る配膳台が用意されました。
お焚き上げを行う神職の方が出てきました。
お焚き上げの場所まで歩いていき、だるまの前で火を持って立っています。
車いすに乗った神主らしき人もいました。
神職の人が大麻(おおぬさ)を振った後に……
巫女が火を付けます。
御札に火が付き、燃え上がる炎。
さらに、願木(がんぎ)と言われる願いごとが書かれた木を炎の中に投げ入れます。
激しさを増す炎
お焚き上げの様子は以下のムービーから確認できます。
愛宕神社の「お焚き上げ」の様子 - YouTube
神職が刀を振り、儀式は終了。
一通りの儀式が終わり、七草がゆが振る舞われます。
配膳台の前には、長い行列ができていました。
七草がゆを受け取ると行列からはけるので、待ち時間は意外に少なめ。
七草がゆと一緒に……
ふりかけも貰えます。
七草がゆにはせり・なずな(ぺんぺん草)・ごぎょう(母子草)・はこべ・ほとけのざ・すずな(かぶ)・すずしろ(大根)が入っているはずですが、1つ1つの区別はつきませんでした。
振る舞われた七草がゆには、緑色の七草が確認出来ます。
味は塩気や出汁の味をほとんど感じず、野菜の味もほとんどしない、まさに素のおかゆの味。かぶや大根のような甘味は微かに感じることができました。
愛宕神社は石段を昇るのがかなり大変な場所にありますが、お焚き上げの様子は独特なので、多くの人が写真を撮影しに来ていました。だるまで囲んだお焚き上げの様子は一見の価値ありです。
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