ボタン2タッチで生豆から焙煎・ドリップができるコーヒーメーカー「カフェプロ503」を使ってみました
より鮮度が高く香りの良いコーヒーを求めて、自ら生豆を焙煎しコーヒーを抽出(ドリップ)するコーヒー愛好家も多いものですが、豆の煎り加減の調整が難しいため安定しておいしいコーヒーを淹れるのは熟練したプロでも至難の業だと言います。そんな難しい焙煎を、ボタン一つで誰でも簡単にかつ安定的にでき、さらにボタン一つでドリップまで行え、30分足らずで新鮮なコーヒーを淹れることができるコーヒーメーカー「カフェプロ503」を借りることができたので、さっそく試してみました。
焙煎機能付コーヒーメーカー カフェプロ503/コーヒー焙煎の【カフェプロ】
http://www.dainichi-net.co.jp/cafepro/mc/mc-503.htm
編集部に届いたカフェプロ503の箱はおよそ横70センチメートルと大きく、重量も10kgを超えるので、女性一人で移動させるのが大変なくらいです。
開けてみるとカフェプロ本体は発泡スチロールで輸送時の衝撃にしっかり耐えられるように梱包されていました
カフェプロ503は、その大きさもさることながら10.2kgと重いので箱から出すのが一苦労。
取り出した本体はこんな感じ。高さ61.6センチメートル、幅24センチメートル、奥行き26.5センチメートル。ステンレス製の本体は圧倒的な存在感を放っており、インテリアとして飾っておいても良さそうなほど。
背面はフラット。電源コードは2mとかなり長いので、設置場所を選びません。
本体上部にふたが付いており、ここからコーヒーの生豆を投入し、焙煎します。
ふたを開けるとこんな感じ。
焙煎釜は、上下に設置された電気ヒーターで均一にローストできるダブル焙煎方式を採用。また、焙煎時の温度制御を行うセンサーも内蔵しており、自動で焙煎具合を調整してくれるとのこと。
ふたのメッシュ部分は脱臭触媒で、焙煎時の香りを抑えてくれます。
こちらが本体正面。「焙煎運転」と「ドリップ運転」で上下にボタンが分けられています。ボタンの上には、焙煎されたコーヒー豆を確認できる小窓がありました。
本体側面には「チャフ取りケース」があり、ここに生豆の皮がたまります。
向かって左側下部には水を入れるタンク。H型の側面は、持ち運び易さに貢献しています。
向かって右側下部にはドリッパーとサーバー。サーバーは一般的なコーヒーメーカーのものと同じくらいのサイズで、コーヒー5杯分に対応。
◆下準備
コーヒーを淹れる前に、ドリッパー・水タンク・サーバーをきれいに洗います。
次にコーヒーの生豆を準備。今回は、カフェプロ特選生豆「ヨーロピアンブレンド」(3360円/1kg)を使用。
生豆1kgをタッパーに移します。生豆は、焙煎済みのコーヒー豆とは違って、少し生臭い香り。
ヨーロピアンブレンドは、インドネシア産の「マンデリンNo.1」ブラジル産の「サントスディスカード」エチオピア産の「モカジマ」のブレンド。生豆はとても堅く、歯でかんでも砕くことはできないほど。
◆焙煎
さっそく、焙煎してみます。生豆は付属の計量カップにすりきり1杯(60g)ずつ入れるのがポイント。これ以上でも以下でも故障の原因となるため注意です。60gの生豆からコーヒーが約10杯分焙煎できるとのことです。
まずは本体のふたを開け、生豆を投入。
少量なのでしっかり熱が通ります。
ふたを閉じて……
本体側面の電源ボタンをON。
カフェプロ503は豆の煎り加減を、「浅め・標準・深め」の3段階で調整することが可能。「浅め」ではコーヒーの酸味が、「深め」ではコーヒーの苦みが強くなります。今回は、「標準」を選択。
本体正面の「焙煎」ボタンを押すと、焙煎がスタート。焙煎に約11分、冷却に3分かかるとのこと。しばし待つことにします。
焙煎が始まると、豆がかき混ぜられるジャラジャラという音と、時折パチパチという豆を煎っている音が聞こえてきますが、音はそれほど大きくなく生活音にかき消される程度。すぐに煙が漏れ出てきて香ばしいコーヒーの香りが広がります。約14分で「焙煎」ボタンの上の赤いランプが消灯、焙煎が終了しました。
焙煎の様子は以下のムービーで確認できます。
カフェプロ503でコーヒー生豆を焙煎するとこんな感じ - YouTube
◆ドリップ
続いて、ドリップを行います。最初に、ドリッパーに紙フィルターをセットします。紙フィルターは一般的なもの(カリタ102相当品)でOK。
次に、タンクに水を入れます。今回は「3」の目盛まで3杯分の水を入れます。
水タンクを所定の位置にセット。
カフェプロ503は「カップ数」ボタンでドリップする量を2杯から5杯まで指定できます。3杯分なので「3」にセット。
あとは、「ドリップ」ボタンを押せば、ドリップがスタート。
ゴボゴボという音とともに、コーヒーがドリップされます。ドリップ時の動作音は、ドリップ開始直後の豆を挽くときの音は少々大きいですが、コーヒー抽出時の音は耳についてうるさいというほどではありません。
ドリップの様子は以下のムービーで確認できます。
カフェプロ503でドリップするとこんな感じ - YouTube
約5分でドリップ終了。非常に良い香りをただよわせています。さっそくカップに注いでみることにします。
出来上がったコーヒーは、うっすら赤味のかかった色で、香りは抜群。飲んでみると、やや苦み・酸味が感じられますが、焙煎されたドリップコーヒーよりもはるかに香りが強いことが分かります。
◆熟成
コーヒーは焙煎してからしばらく寝かせることで香りが増し、およそ4日後に香りのピークを迎えるという研究結果が出されるなど、コーヒー愛好家の間でも、どれくらい寝かせるのがベストなのかは議論が分かれるところです。
この点、カフェプロ503は、ドリップ時にコーヒー豆を挽くため、焙煎後、ドリップ前に豆を寝かせることができます。焙煎した豆は、最大30杯分ストック可能で、本体正面の小窓からコーヒー豆のストックを確認できます。
スマートフォンのライトで照らすと、豆の様子がよりはっきりと確認できます。
◆使ってみた感想
カフェプロ503は、1タッチで簡単にコーヒーを焙煎することができ、さらに1タッチでドリップまで全自動で行ってくれる優れもので、操作性は一般的なコーヒーメーカーに負けず劣らず簡単です。しかし、出来上がるコーヒーは、焙煎されたコーヒーの粉からドリップするコーヒーと比べると香りの強さ・良さは、一口飲めば分かるほど。焙煎からコーヒーを口にするまで30分とかからず、焙煎豆のストックがある状態では、約7分でカップ5杯のコーヒーを淹れられるので実用的。また、普段のお手入れも、ドリッパー・サーバー・水タンクを洗浄し、チャフ取りケースの生豆の皮を捨てるだけと楽々です。
カフェプロ503は、本体価格4万9950円(税込・送料無料)とコーヒーメーカーとしては高めの金額設定ですが、極めて簡単にコーヒー豆を安定して焙煎でき、お手軽に新鮮なコーヒーを淹れられることを考えると価格に見合う価値は十分あり。焙煎後の寝かせも可能なので、焙煎後の熟成に一家言あるコーヒー愛好家にもオススメです。
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