家庭で手軽に立体スキャンができる「デスクトップ3Dスキャナ」開発プロジェクトが出資者を募集中
フィギュアや置物などの立体物を入れてPCから簡単な操作をするだけで3Dデータが作成できるという箱型の「Desktop 3D Scanner」を開発、販売するというプロジェクトをイギリス人男性2人が行っており、現在Kickstarter上で出資者集めが進んでいます。
Desktop 3D Scanner by CADScan ― Kickstarter
「立体スキャンの技術を誰もが簡単に利用できることを目指しています」と語るのはこのプロジェクト行っているCADScanの共同創業者のAlastair Buchananさん。
彼のチームが製作しているのは以下のようなデスクトップサイズの3Dスキャナです。
対象物を置くだけで簡単に小型の立体物をCADデータにすることが可能。
もう1人の共同創業者であるThony Rhoadesさんは「立体物のスキャンも紙のコピー機のようにシンプルに使えるようになるべきです」とプロジェクトの目標を語っています。
彼らが現在開発している「Desktop 3D Scanner」では、対象物を回転台の上に置くだけですぐにスキャンを開始することが可能で、面倒なキャリブレーションなどは必要無いそうです。
後はコンピューター上でスキャンの操作を行うだけ。
2人は「今市場に出回っている3Dスキャナは決して使いやすくはありませんし高価です。その上、時間のかかる調整やデータのポストプロセッシングが必要ですが、私たちはこの現状を変えることができます」と力説。
このスキャナを使用するのに特殊な訓練をする必要はありません。
スキャナの設計図はこんな感じ。
サイズもコンパクトなのでごく一般的なオフィスの環境で使用可能。
「プロフェッショナルな用途にも趣味にも使ってもらえると思いますし、世界中のあらゆるデザイナーがこの製品から恩恵を受けることができると思います」と語るRhoadesさん。パッケージデザインやフィギュア、ガジェットのプロトタイプ作りをするデザイナーが主なターゲットになりそうです。
こんな感じで龍の置物をスキャン。
すると、そのままの形がデジタルデータとしてディスプレイの中に表示されます。
設計図はこんな感じ。
なお、このプロジェクトは現在資金提供者を募っており20ポンドと送料5ポンドの合計25ポンド(3600円前後)を支払えばオリジナルのTシャツをゲットすることができ、599ポンドの出資と25ポンドの送料合計624ポンド(約9万円前後)を支払った人には「Desktop 3D Scanner」が完成した際に現物が送られてくるとのこと。
というわけで、実際に3Dスキャンをすることができるようになれば3Dプリンターと組み合わせて立体物を複製していくことも可能になるので「立体造形にチャレンジしてみたいけど既存の技術ではハードルが高い」と尻込みしていたという人には朗報かもしれません。
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