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「Firefoxが失敗した原因は矢継ぎ早のアップデート」と前任開発者が指摘

By elitebox

Firefoxの元開発者が自らのブログで「みんながFirefoxのアップデートの多さには辟易している」と、昨今のラピッドリリースこそがFirefoxのシェアを失わせている原因だと指摘しています。

Everybody hates Firefox updates - Evil Brain Jono's Natural Log



Follow-up to the Firefox updates post - Evil Brain Jono's Natural Log



Firefox dev claims "everybody hates Firefox updates" [Update] - Neowin



Former Mozilla developer says 'rapid releases killed Firefox's reputation' (Updated) | The Verge



かつてMozillaでFirefoxの開発に携わっていたJono DiCarloさんは、今は上海外国語大学に通っていますが、そこで「アドオンが動かなくなったからChromeに乗り換えた」「Firefoxが『再起動しろ』とうるさいから使うのをやめた」という声を耳にするようになりました。色々と話を聞いていった結果、Firefoxが次々とバージョンアップしていく現状について好評価をしている人は一人もおらず、そもそも「ラピッドリリース」という言葉自体を誰も知らなかったそうです。

Firefoxはブラウザのラピッドリリースによってアドオンが使えなくなったり、見たくもないダイアログボックスが出てきたりするという不満をよく耳にしていました。


DiCarloさんはMozillaがGoogle Chromeと戦い続けるために頑張っていることを否定するわけではないものの、不十分なラピッドリリースを続けていくだけでは、FirefoxはChromeの劣化版にしかならないと厳しく指摘しています。

こちらがデスクトップPCにおけるブラウザの市場シェアを示したグラフ。ここ1年のものですが、着実にChromeがシェアを伸ばし、一方でFirefoxはシェアを失いつつあります。


GoogleはChromeをリリースする際、バージョンアップ(アップデート作業)こそが最も困難な問題であるということを認識して、その点を最初のバージョンのリリース前に解決しました。つまり、ブラウザ自体の機能は最初のバージョンでは空っぽの箱のように何も入っていなかったものの、アップデートはユーザが認識することなく自動的に更新されていき、じわじわと形ができていくというスタイルを採ったわけです。

セキュリティ面、バグ修正、新機能追加など最新版へのアップデートは重要なものですが、アップデートのたびにインターフェースが刷新されることについて、DiCarloさんは「新たなインターフェースに慣れるまで、生産性は通常より下がってしまいます」と残念さをにじませ、Firefox12から自動アップデート機能が搭載されたことについても、「Firefoxから去って行った人々を取り戻すのは難しいだろう」とコメントしています。

このDiCarloさんの分析について、Mozillaは「興味深いが、内容は時代遅れだ」とコメント。すでにFirefoxはバックグラウンドで自動的にアップデートを行っているので、「再起動しろ」などと邪魔なメッセージを出してくることはなく、アドオン互換性も保たれており、アップデートのおかげで高速で美しく、安全なブラウジングが実現しているとの声明を出しています。

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in ソフトウェア, Posted by logc_nt

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