メモ

徳島で開催されているイベント「マチ★アソビ」、3年目のおさらい


徳島を舞台に行われているイベント「マチ★アソビ」。今回で開催は第7回を迎え、ちょうどこの週末の10月8日から10日が最後の盛り上がりであるクライマックスランにあたります。徳島市内の主要なホテルは軒並み空室が見当たらないような状態になっており、今回もまた相当な盛り上がりが予想されています。実際に徳島へ来られない人でも、Twitterのハッシュタグ「#machiasobi」でその盛り上がりっぷりを実感することができます。

しかし、人によっては「そもそも、マチ★アソビって何?」「なぜ徳島でやっているの?」という感じかもしれません。ということで、3年目を迎えたこの「マチ★アソビ」が改めてどういうイベントなのか、これまで何をしてきたのか、おさらいしてみたいと思います。

マチ★アソビ vol.7 2011.09.23~10.10開催
http://www.machiasobi.com/

◆マチ★アソビのスタート
「マチ★アソビ」の仕掛け人は、アニメーション制作会社ユーフォーテーブル(ufotable)近藤光さん。アニメ制作というと一部の会社を除いて多くが東京に位置していますが、自らの出身地である徳島に新たな拠点を設け、さらにその徳島を舞台としてアニメイベントを企画しました。そこには、たとえばシャッターの下ろされた店の増えたアーケードを見てなんとかしなければという思いもあったようですが、かつて「とくしま円卓会議」の中で語ったように、決してただの町おこしとしてスタートしたわけではありません。

そのコンセプトとして変わらずに提示されているのは「マチをアソビ尽くす」ということ。徳島といえば「阿波おどり」が有名であり、特に徳島市で開催される「徳島市阿波おどり」には130万人以上が集まるわけですが、それ以外に徳島を訪れる機会というのはなかなかありません。そんな徳島を詳しく知って、もっと遊び尽くして欲しいという願いが、このイベント名には込められています。

◆2009年10月 マチ★アソビ vol.1
最初のマチ★アソビが行われたのは2009年10月10日~12日のこと。徳島には、駅から徒歩とロープウェイで30分もかからない位置に眉山という山があり、ここを会場とした「眉山山頂秋フェスタ」というイベントが従来から実施されており、最初のマチ★アソビはこのイベントと合同実施でスタートしました。

近藤プロデューサー自身もたびたび振り返っていますが、アニメイベントというと東京近郊でやるものだという常識があった中での徳島でのイベント開催はさすがに関係者といえどもどうなるのかまったく予想がつかず、アニプレックスの岩上敦宏プロデューサーと星海社の太田克史さんは「きっと人が集まらなくてがっかりしているだろうから、慰めに行こう」と徳島にやってきたそうです。その結果は、あらゆる関係者が驚くほどの大ヒット。来場者は1万の大台を突破する1万2000名でした。この人出は、さすがに国際規模の見本市会場を使ったようなイベントと比較するのは難しいものがありますが、通常は15分ごとに運行されるロープウェイ(定員15名×2両)が最短である6分ごとにまで間隔を詰めて運行し、それでも山を下りるのが1時間待ちになるぐらいでした。


イベントとしては、現在まで続いている眉山ロープウェイの声優さんによるアナウンスや、山頂にステージを設けてのライブ、大スクリーンでのアニメ上映のほか、ローカルヒーローである蒼竜神マヴェルのステージショーなどが開催されました。喜多村英梨さん、今井麻美さん、阿久津加菜さん、五十嵐裕美さんの4人によるユニット「つきねこ」はこの徳島で最初のCD「つきねこ」を先行リリース、眉山のステージでライブを行いました。このあと、つきねこはメンバー追加もありつつ、毎回徳島へ来ていることで「第2のホーム」状態となっています。

前代未聞の徳島で行われた一大アニメイベント「マチ★アソビ」2日目、関係者一同の想像を絶する参加者数を達成



また、裏の恒例イベントとなっている「業界関係者トークイベント」もvol.1から開催されていて、回によってはその一部がUstreamで配信されたりしています。その内容はマチ★アソビに関するトークから業界に関する深いトークまで様々。入場者数が限られていることから整理券が配布されていますが、その整理券がどこで配布されるのかについても情報戦が繰り広げられたりします。

◆2010年1月 マチ★アソビ vol.2
最初のマチ★アソビが行われた時点ではこれが1年に1回のイベントなのか、それとも年に何度か行われるイベントなのかはわかっていませんでしたが、このvol.2の開催により、どうやら年数回行われるイベントであることが判明。マチ★アソビ vol.1は3連休を使ってのイベントでしたが、vol.2は2010年1月16日から1月31日までの2週間にわたって開催されました。

vol.2は眉山を使わずに開催されましたが、JR徳島駅での一日駅長イベント、ジャンプ・スーパー・アニメツアー2009でufotableによってアニメ化された「トリコ」になぞらえて徳島の美味を食べ尽くすグルメハントなど趣向を凝らしたイベントが企画されたほか、飯泉嘉門・徳島県知事も姿を見せるなど、大きく進化を見せました。

好きなマンガは「サーキットの狼」「リングにかけろ」という徳島県知事が初音ミクとツーショット撮影



◆2010年5月 マチ★アソビ vol.3
vol.2のフライヤーには「to be continued Vol.3 2010 March」と書かれていましたが、実際にはGWに合わせて開催されたマチ★アソビ vol.3。イベントはJR徳島駅でのテープカットと、記念切符発売からスタートしました。

「空の境界」「テイルズ オブ シンフォニア」「ヘタリア」の絵柄が入った限定入場券発売で行列と人混みができたJR徳島駅



この季節の徳島は非常に心地よい気候で、遊覧船に乗って橋の下に張り出された巨大なイラストを眺める「橋の下美術館」がハマっていました。

橋の下にあるエヴァや初音ミク、両儀式のイラストを船から眺める「橋の下美術館」



オレンジ色のサイリウムが乱舞しているトップ画像は、このときのMOSAIC.WAVのライブでのもの。MOSAIC.WAVも何度も徳島に来てはライブを開催、毎回多くのお客さんを集めて熱狂の渦に巻き込んでいます。

MOSAIC.WAVライブで、徳島をウルトラオレンジが乱舞する写真などいろいろ



◆2010年10月 マチ★アソビ1周年
そして2010年10月にマチ★アソビは1周年を迎え、vol.4が眉山山頂秋フェスタと同時開催されました。こうしてマチ★アソビは10月に開催される秋のマチ★アソビは「山」、1月に開催される冬のマチ★アソビは「街」、5月に開催される春のマチ★アソビは「川」をテーマとして開催される形となりました。

それまで天気に恵まれ続けてきたマチ★アソビですが、この2010年10月のマチ★アソビは初めて激しい雨に降られることになりました。

「マチ★アソビ vol.4」全記事一覧まとめ



2011年1月のマチ★アソビ vol.5では非常に気温が下がったこともあり、川沿いでのイベントでは降雪の中で進行する一幕もありました。

「マチ★アソビ vol.5」全記事一覧まとめ



そして2011年5月にはマチ★アソビ vol.6が開催され、またまた新たな試みである“徳島版ワンダーフェスティバル”的なイベントであるCGMマーケットプレイスが行われました。


アニプレックスは「請求書の額に驚いた」というほどの予算をかけてセイバーの「エクスカリバー」を持ち込んで展示。これがマチ★アソビのために作られた、といえばこのイベントの凄さが少しは伝わるのではないでしょうか。


◆2011年9月~10月 マチ★アソビ vol.7
このようにマチ★アソビのイベントは「これが徳島で見られるとは!」というようなものから、徳島であることを活かしたものまで様々。ゲストもアニメ業界の関係者から徳島の人々まで多岐にわたっています。それこそ前述のように徳島県知事が公開録音のゲストとして登場したり、アニメ作品に関するトークショーであれば監督やプロデューサー、声優が登場したりと、目が離せません。

そんな中で2周年を迎えたマチ★アソビ。これまで秋のマチ★アソビは3連休に開催されてきましたが、今回は期間が大幅に伸び、初週を「1st Run」、二週目を「2nd Run」、そして最後の三連休を「Climax Run」として、それぞれに徳島を盛り上げるイベントが多数用意されています。

「マチ★アソビ vol.7」全記事一覧まとめ



今回は「徳島アニメ映画祭」とのタイアップもあり、徳島では観る機会のなかったアニメが一気に見られる機会が設けられました。10月8日から10日には阿波おどり会館で「カーニバルファンタズム」「ラストエグザイル-銀翼のファム-」「にゃんぱいあ The Animation」「こぴはん」「この男子、宇宙人と戦えます」の上映が決定しています。

眉山山頂ステージでは「アイドルマスター Autumn Festiv@l in TOKUSHIMA」「"桜の温度"・皆谷尚美・秋風ライブ」「いとうかなこライブ」といったライブイベントや各種作品にまつわるトークイベント、さらにはチャリティーオークションやコスプレイベント、月刊ニュータイプの「The Moving Pictures Festival」受賞作品上映まで、幅広いイベントを用意。山頂には味自慢のお店も出店するため、ずっと山頂にいてイベントをアソビ尽くして食べ尽くすということも可能。


さらに東新町アーケード内では多くの人の協力を得て集められたアニメージュとアニメディアの全号(?)展示が行われたり、徳島駅近くのポッポ街商店街では「ゲッサン」「Fellows!」漫画家大集合サイン会や「シュタインズ・ゲート」の原画展が行われたりもします。

アニメやゲーム、コスプレ、食べ物、展示といろいろな催し物があるので、ぜひ一度足を運んでみてください。東京から飛行機で来るといきなり徳島阿波おどり空港がアニメジャックされていたりするので、来てから帰るまで丸ごと楽しめるかもしれません。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「マチ★アソビ vol.7」全記事一覧まとめ - GIGAZINE

徳島阿波おどり空港が突如の「アニメジャック」に遭遇、嵐の中の準備編 - GIGAZINE

マチ★アソビによってアニメジャックされた徳島阿波おどり空港の全貌 - GIGAZINE

in メモ, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.