鉢呂前経産相の後任に枝野前官房長官が内定

東京電力福島第1原発事故をめぐる失言によって引責辞任した鉢呂吉雄前経済産業相の後任に、枝野幸男前官房長官（47）が内定しました。

政権発足から9日目、福島県の被災地を視察したあと、記者の体に触れるようなしぐさをしながら「放射性物質がうつった」などという趣旨の発言をしたと報じられたために引責辞任となった鉢呂前経済産業大臣の後任に、東日本大震災直後の混乱期に陣頭指揮を取り、たびたびニュースに登場していた枝野幸男前官房長官が内定したと各社が報じています。

経産相に枝野前官房長官内定　NHKニュース

経産相後任：枝野氏に内定 - 毎日ｊｐ(毎日新聞)

後任経産相に枝野氏…原発事故対応で即戦力 : 政治 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）

時事ドットコム：後任経産相に枝野氏＝原発対応の経験重視

鉢呂前経産相が辞任した後、経産相の臨時代理は11日から藤村官房長官が務めています。しかし、臨時国会では野田首相の所信表明後の14～16日に各党の代表質問が行われる見通しであるため、事故対応や原発再稼働など多くの課題を抱える経産省には、専任閣僚が欠かせないと判断。後任には、原発事故にも詳しく「即戦力」といえる枝野氏が適任と判断したものとみられます。

藤村官房長官は、12日午前の記者会見で「経済産業大臣は福島の問題だけではなく広い仕事をされるが、野田総理大臣は、特に復興担当大臣あるいは原発事故担当大臣と共にしっかりと取り組んでいただく方を考えていると拝察している」と述べました。

鉢呂前経産相の発言について、「新聞記者であればオフレコであろうとメモだけでなくボイスレコーダーで発言を記録しているはずなのに、各紙でいいぶりが違っているのは不可解だ」と発端となった報道の真偽を問う声も上がっているのですが、11日に藤村官房長官が記者団に述べたとされる内容によれば「残念だが、本人の（辞任の）決意が重かった」とされています。