メモ

iPhoneなどを生産しているFoxconn、「労働者に自殺しないと宣誓させる」「低賃金で過酷な時間外労働」という報道を否定


メーカー各社から電子機器の生産を受託しているFoxconnが、iPhoneやiPadを製造している工場で自殺者が相次いだことを受けて、労働者に「自殺しない」という宣誓書に署名させたことや、長時間の時間外労働を強いていることなどがイギリスで報じられましたが、同社のスポークスマンがこれらの報道を否定しました。

なお、上記写真はFoxconnの工場内での作業風景です。

詳細は以下から。
CANOE -- Technology: Foxconn denies it makes workers sign no-suicide contract

この記事によると、AppleやNOKIA、DELL、HPなどのノートパソコンやタブレット端末、スマートフォンの受注生産を行うFoxconnで過去5年間の間に17人が自殺し、うち11人は2010年3~5月にかけてFoxconnのビルから飛び降り自殺を図っていた件についての調査結果に、同社のスポークスマンが反論したそうです。


労働者団体「Scholars Against Corporate Misbehaviour(SACOM)」がFoxconnの労働者を対象に行った調査をまとめたレポートでは「自殺しないという宣誓書に労働者を署名させた」という証言などが掲載されていますが、Foxconnのスポークスマン、Ellin Choy氏は「このような宣誓書にサインさせたことはなく、従業員を低賃金で酷使したことはない」と回答しています。

SACOMのレポートではFoxconnの工場勤務者の月給は190~236ドル(約1万5300円~1万9000円)で、労働時間は通常の月間173時間に加えて、50~100時間の時間外労働が発生しているというものでしたが、Foxconnは「我々は安全で正しい労働環境を提供しており、および他社と比較しても十分な利益を100万人以上の従業員に配分している」とした上で、政府が定めた最低賃金を大きく上回る賃金を支払っていると表明。

具体的には中国の崇慶および成都にある工場で初心者レベルの勤務者に支払われる月給は、最低賃金が142ドル(約1万1500円)であるのに対して201ドル(約1万6200円)となっており、深センの工場でも最低賃金が197ドル(約1万5900円)であるのに対して、231ドル(約1万8700円)を支払っているほか、さらに85%の労働者が6ヶ月後に15%の昇給を受けているとしています。

また、時間外労働についても電子業界CSRアライアンス(Electronic Industry Citizenship Coalition:EICC)が定めた月間60時間という労働規則に準拠しているとした上で、時間外労働は従業員の自主的な行動によるもので、時間外労働を行わなかったことについて会社が罰則を適用することはないとコメントしています。

ちなみにFoxconnの労働環境については委託元のメーカー各社が改善を要求しており、DELLのスポークスマンBob Kaufman氏もFoxconnが改善計画を実行に移したことを確認したとコメント。実際にどこまで労働環境が改善しているのかは分かりませんが、再び自殺者が相次ぐような事態にだけはならないでもらいたいものです……。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
自分の会社や就職したい会社がどれだけブラックなのかを判定してくれる「ブラック企業.com」 - GIGAZINE

あなたがどれぐらい社畜化しているのかを判定してくれる「社畜.com」 - GIGAZINE

Appleに商標侵害で訴えられたSamsungが逆提訴、「Appleが特許を侵害」と主張 - GIGAZINE

「GALAXY Tabの返品率は16%ではない」、Samsungが公式に反論を表明 - GIGAZINE

in メモ, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.