サンディスク、最大64GBの記録容量を実現したスマートフォン用メモリを開発
高画質カメラや音楽・動画再生機能、ビジネスソフトの搭載によって、スマートフォンで大容量のコンテンツを扱う機会がどんどん増えていますが、サンディスクがスマートフォン向けに最大64GBの記録容量を実現した組み込み型フラッシュメモリを開発しました。
microSDHCカードなどを用いた記録容量の増設にも限界があることを考えると、最初から大容量のフラッシュメモリを搭載してくれている方がユーザーにとってはうれしいことかもしれません。
詳細は以下から。
SANDISK DOUBLES STORAGE CAPACITY FOR MOBILE PHONES AND PORTABLE DEVICES WITH INTRODUCTION OF 64GB iNAND EMBEDDED FLASH DRIVES
サンディスクのリリースによると、スマートフォン向けの組み込み型フラッシュメモリ「iNAND」の最新モデルとして、新たに最大64GBの記録容量を実現したモデルを開発したそうです。
最新モデルの「iNAND」は1つのセルに3ビットのデータを記録する「X3テクノロジー」と、32nm(ナノメートル)の製造プロセスを採用しており、大きさは64GBモデルが16×20×1.4mmとなっています。なお、X3テクノロジーを採用した製品はすでにOEMメーカー各社や小売業者を通して広く販売されており、高い信頼性を得ているとのこと。
これが「iNAND」のイメージ写真
また、「iNAND」はスマートフォンのブート(起動)デバイスの機能も兼ねているため、これまで別個に必要だったブートデバイスが不要になることから、スマートフォンの設計を簡素化できるようになるほか、製造にかかるコストや消費電力を低減できるとされています。
昨年12月15日に東芝が携帯電話向けに64GBの組込み式NAND型フラッシュメモリを開発したほか、今月初頭にはIntelとMicron Technologyが携帯音楽プレーヤーやメディアプレーヤー、スマートフォン、SSDなどを従来よりも高いコストパフォーマンスで大容量化できる、世界初となる25nmの製造プロセスを採用したNANDフラッシュメモリを発表しましたが、サンディスクという対抗馬が登場することによって三つどもえの価格競争が起きるのであれば、リーズナブルで大容量なスマートフォンが登場することも期待できます。
・関連記事
世界シェアNo.1のサンディスクに今後のフラッシュメモリ製品や販売戦略についてインタビューしてみました - GIGAZINE
東芝、携帯電話で地デジ視聴を可能にするフルHDや3Dゲーム対応のLSI「T6G」を開発 - GIGAZINE
NEC、モバイル機器でフルHD動画や5.1chサウンドを再生できるLSI「EMMA Mobile/EV」を発売へ - GIGAZINE
ソニーがSDメモリカードに電撃参入、メモリースティック事業はどうなる? - GIGAZINE
・関連コンテンツ