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伝送速度11Gbps、ソニーが電子機器の小型化や低コスト化につながる「機器内高速ワイヤレス伝送技術」を開発


ソニーが本日、電子機器内部で電気配線を用いることなく高速にデータを伝送できる「機器内高速ワイヤレス伝送技術」を開発したことを発表しました。

この技術により、複雑化する機器内の配線をワイヤレス伝送に置き替えることが可能となるため、基板やICの小型化や低コスト化を実現できるほか、搭載機器の小型化、低コスト化、信頼性向上に貢献できるとされています。

詳細は以下から。
Sony Japan | プレスリリース | 世界初、ミリ波による「機器内高速ワイヤレス伝送技術」を開発

このリリースによると、ソニーは周波数が30から300ギガヘルツ、波長が1から10ミリメートルの「ミリ波」と呼ばれる電波を用いて、電子機器内の複雑な配線をワイヤレス伝送に置き替えることができる「機器内高速ワイヤレス伝送技術」を開発したそうです。


機器内高速ワイヤレス伝送技術は、ソニーが通信・放送分野の商品開発で長年培ってきた高周波技術を応用したもので、低消費電力(70mW)で小面積(0.13平方ミリメートル)のミリ波伝送回路を40nmCMOS-LSI上に搭載し、14ミリメートルの距離で11Gbpsの高速伝送を実現するというもの。

ちなみに「11Gbps」という数字は、1秒間に1.375GB伝送できるという計算になるため、およそ4秒でDVD1枚分(4.7GB)以上のデータを伝送できるということになります。

これが「機器内高速ワイヤレス伝送技術」のブロック図。データをミリ波を利用して転送することで、配線が不要となります


近年、電子機器の高性能化にともない、増大を続ける機器内のデータ伝送量に対応するために配線数の増加やICサイズの大型化、配線基板の複雑化などが問題となってきていましたが、電気配線をミリ波による高速なワイヤレス伝送に置き換えることで、搭載機器の小型化や低コスト化に貢献できるとのこと。また、非接触伝送の特長を生かして、可動部や着脱部の信頼性を向上させることも可能だそうです。

なお、今回開発された技術では約1ミリメートルの小型アンテナを用いて14ミリメートルの伝送距離を実現していましたが、指向性の高いアンテナを用いることで50ミリメートル程度に伸ばすことが可能であるとされています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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