熱帯夜の強い味方「ジェル入りマット」はあまり効果がない?国民生活センターが検証
冷却材を封入することで、暑くて寝苦しい夜でも涼しく快適に眠ることができる「ジェル入りマット」が販売されているのをあちこちで見かけますが、消費生活をサポートする国民生活センターが実際の効果を検証して公表しました。
熱帯夜が続くと非常に魅力的に見える「ジェル入りマット」ですが、いったいどれだけ効果があるのでしょうか。また、思わぬ落とし穴があることも明らかにされています。
詳細は以下から。
睡眠時の冷却効果をうたったジェル入りマット-その効果と持続性を調べる-(商品テスト結果)_国民生活センター
国民生活センターの公式ページによると、「冷却ジェルが体温を奪い、熱帯夜でも朝まで涼しく眠れます」「冷房を使用せずに安眠が得られる」といったうたい文句で、テレビショッピングやインターネット通販のほか、ホームセンターやスーパーなどの店頭でも見られるようになった「ジェル入りマット」に関する消費者からの相談が2006年度までは8件、2007年度は40件、2008年度には93件と年々増加しているそうです。
相談内容は「最初は冷たいが後から暑くなってくる」といった、効果が長続きしないというものが多いため、ジェル入りマット3銘柄について暑くて寝苦しい室内を想定した環境下で、モニターによる評価を中心に冷却効果とその持続性を調査したとのこと。
これがモニターによる調査結果。室温30℃で使用すると最初は冷たく感じるものの、30分を経過するとほとんどのモニターが冷たさを感じなくなっています。
なお、人体のように表面温度を一定に保つことができるサーマルマネキンを用いてマットの表面度を測定した結果、モニターテストと同様に30分前後でマットの表面温度が34℃を超えたとしており、国民生活センターは公正取引委員会に対して、一部のメーカーが行っている冷却効果が朝まで続くといった誤認を招く表示を改善するように指導を要望しています。
また、ジェル入りマットは薄さのわりに重く、10kg近いものもあるため、移動時などの取り扱いが楽ではないことも明らかにされています。
つまり「ひんやりとした冷たさが持続する最初の30分以内に深い睡眠に陥ることができる」という自信が無いのであれば、あまり期待を寄せてはいけないということなのでしょうか。
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