地方のテレビ番組などを視聴できるフリーのP2Pソフト「KeyHoleTV」に権利者団体から警告
Windows XPやWindows Vista、Windows Mobileに対応した、インストールするだけで地方のテレビ番組などを見ることなどが可能となるフリーのP2Pソフト「KeyHoleTV」に対して、権利者団体から著作権侵害を指摘する通知が送られたことが明らかになりました。
「KeyHoleTV」は総務省の「次世代P2P型コンテンツ流通高度化技術に関する研究開発」によって開発されたフリーソフトでしたが、著作権法をはじめとした複数の法律に抵触しているとのこと。
詳細は以下の通り。
ドクター苫米地ブログ - Dr. Hideto Tomabechi Official Weblog : KeyHoleTVで著作権侵害が報告されました。 - livedoor Blog(ブログ)
KeyHoleTVを開発したコグニティブリサーチラボ代表研究者の苫米地英人氏のブログによると、デジタル放送推進協会(Dpa)の会員である放送事業者で構成され、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)と連携してテレビ番組に関する著作権の普及と違法流通への対応を行っている「放送コンテンツ適正流通推進連絡会」が、KeyHoleTV運営者およびコグニティブリサーチラボに対して、HeyHoleTVで配信されている放送コンテンツの配信中止を要求する通知が届いたそうです。
通知にはデジタル番組は録画してダビングを繰り返しても劣化しないため、KeyHoleTVで配信された放送番組をダビングしたDVDなどが不正に出回ったり、インターネットで世界中に配信されることで放送事業者だけでなく、出演者や音楽家、脚本家など番組制作に関係する人や法人の権利が侵害される旨が記されており、法的にはプロバイダ責任制限法、電気通信役務利用放送法、著作権法に抵触しているとしています。
これを受けて苫米地氏は著作権を侵害していると考えられるコンテンツを配信しているユーザに対して、配信を停止することを呼びかけています。
なお、以下のリンクによると、苫米地氏は放送コンテンツ適正流通推進連絡会から届いた通知を現在KeyHoleTVを運用している海外企業に転送した上で、KeyHoleTVが送受信にあたってコンテンツをHDDなどに保存していないことや、YouTubeなどと同様に自主製作コンテンツを公開するために提供されているものであること、そして海外運用会社は送信停止に関して日本のプロバイダ責任制限法に準拠した手続きを採用していることなどを返信しています。
ドクター苫米地ブログ - Dr. Hideto Tomabechi Official Weblog : 放送コンテンツ適正流通推進連絡会殿 - livedoor Blog(ブログ)
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