次世代DVD規格争いはブルーレイの勝利で終結か
先日、Blu-rayとHD DVD陣営のシェアを比較してHD DVD陣営がかなり追いつめられていることをお伝えしたところなのですが、そのHD DVD陣営を支える最大手であったアメリカの映画会社パラマウントがHD DVD支持を撤回する見込みが出てきました。現在HD DVD陣営には130社ほどが名を連ねていますが、最大で20社が離脱するという話もあり、いよいよ次世代DVD戦争に決着がつきそうです。
詳細は以下の通り。
FT.com / Home UK / UK - Paramount set to drop HD-DVD
新世代DVD、パラマウントもブルーレイに乗り換えか・FT報道 デジタル家電&エンタメ-最新ニュース:IT-PLUS
フィナンシャル・タイムズ紙によると、アメリカの映画会社パラマウントがHD DVD支持を撤回してブルーレイ陣営に加わる可能性が出てきたそうです。これは先日、HD DVD陣営からワーナー・ブラザーズが離脱してブルーレイ支持に回ったことによるもので、パラマウントが昨年の夏にHD DVD支持を発表して陣営に加わる契約をした際、ワーナーがブルーレイを支持した場合はパラマウントが同様の措置をとることを認める条項があったそうです。
Will Paramount’s switch to Blu-ray spell the beginning of the end for HD DVD? - Times Online
また、タイムズ紙によればHD DVDプロモーショングループ約130社のうち、最大で20社が陣営を離脱する可能性があるそうです。もしパラマウントがブルーレイ陣営に回った場合、HD DVD陣営に残る大手はユニバーサルのみとなり、ブルーレイがハリウッド映画の約7割をおさえることになり、次世代DVD規格争いに終止符が打たれることになります。
HD DVD規格を推進する東芝は「パラマウントは引き続きHD DVDを支持すると聞いている」とのコメントを発表しています。
消費者からすれば規格統一は歓迎すべきことですが、最後までどうなるか注目です。
15時43分追記:
Leading Porn Studio Announces 8 Blu-ray Titles - CE Pro Article
ワーナーのブルーレイ支持を受けて、HD DVDでソフトを販売していたポルノ映画制作会社Digital Playgroundもブルーレイでソフトを販売することを決定したそうです。最初のタイトル「Pirates」は1月11日発売で、その後8本のリリースが予定されています。
かつて家庭用ビデオの標準規格をVHSとベータマックスが争った際、VHSが勝利した要因の一つとしてアダルトビデオメーカーがVHSを支持したからだという話もあり、案外こういったところで勝負が決まってしまうのかもしれません。
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