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「Grokipedia」は2026年4月24日に12件の修正提案を処理したあと一切の更新が停止している


「Wikipediaを大幅に上回ることになる」として、イーロン・マスク氏とxAIが満を持して開発・公開したオンライン百科事典「Grokipedia」で、修正提案の処理作業が停止状態にあり、提案された内容が「審査中」のままになっていると指摘されています。

Grokipedia Stopped Reviewing Edits in April. It Didn’t Tell Anyone. | Lawfare
https://www.lawfaremedia.org/article/grokipedia-stopped-reviewing-edits-in-april.-it-didn-t-tell-anyone

Elon Musk’s attempt at an AI Wikipedia hasn’t been updated in months | The Verge
https://www.theverge.com/ai-artificial-intelligence/976004/elon-musk-grokipedia-ai-wikipedia-not-updating-dead

Grokipediaは「Wikipediaは左派に偏っている」と不満を抱いたイーロン・マスク氏によって開発されたオンライン百科事典で、マスク氏は「Wikipediaを大幅に上回ることになる」と自信をのぞかせていました。xAIの「Grok」と百科事典(encyclopedia)を組み合わせた名称が示すように、記事はAIによって生成されたものですが、2025年10月に一般公開されるとWikipediaから丸々コピーした記事が大量に存在していることが判明しました。

イーロン・マスクがWikipediaより優秀と豪語する百科事典サイト「Grokipedia」が一般公開される、Wikipediaから丸ごとコピーした記事も多数 - GIGAZINE


記事内容の変更・修正については、読者がフォーム経由で提案した内容をAIがレビューし、反映するか、反映せずに却下するかを決定するというフローが用意されて、提案内容と結果はログとして確認可能です。修正提案によって、Wikipediaの丸写しから独自性のある内容へと書き換わっていった記事は多数あります。

しかし、一般公開当初は普通に読者による修正提案が行われていましたが、コロンビア大学のデジタルジャーナリズム検証機関・Tow Center for Digital Journalismの調査によると2025年12月中旬から「Grok Editor」による修正提案が出現。2026年1月に入ると、半数以上が「Grok Editor」による提案になっていたとのこと。

Grok Is Now Editing Itself - Columbia Journalism Review
https://www.cjr.org/tow_center/grok-is-now-editing-itself-ai-x-twitter-elon-musk-xai-chatbot.php

Tow Centerのデータに基づく修正提案の推移を示したグラフ。2025年12月中旬に出現した「Grok Editor」(オレンジ色)による修正提案がぐんぐんと増加していることがわかります。「Grok Editor」は名前の通りGrokによる自己編集であり、Grokipediaは自分自身で修正を加えるようになっていったというわけです。


このことについてセキュリティ情報を発信しているIndicator Mediaの共同創業者であるアレクシオス・マンツァルリス氏は「いかなる種類のファクトチェックであろうと、Grok単体で行われたものは信頼できるとはいえません」と述べています。

ニュースサイト・Lawfareは、早ければ数分で処理されていたGrokipediaの修正提案が、「審査中」のまま放置されるようになっていることに気付きました。


調査の結果、2026年4月24日に行われた12件の修正提案が同日中に処理されたのを最後に、すべての修正提案が「審査中」になっていたとのこと。これはトピックやジャンルの偏り、記事の人気の有無などとは無関係であり、「修正提案」が1件以上ある3万4519ページの分析で、過去3カ月以内に「承認済み」または「却下済み」になった修正提案は1件も見つからなかったそうです。

さらに、Lawfareが過去のTow Centerによるレポートなどを確認したところ、かつて「承認済み」になっていた編集の大部分が「却下済み」に変更されていたとのこと。

Lawfareの調査によれば、2026年3月14日にGrokipediaで大規模な書き換えが行われた際に修正提案と編集内容との紐づけが切断されてしまい、実際には修正が反映されているにもかかわらず、ステータスが「却下済み」になったとみられます。

以下は修正提案のステータス推移を示したグラフ。青が「審査中(submitted)」、緑が「反映済み(implemented)」、紫が「承認済み(approved)」、オレンジが「却下済み(rejected)」。2026年3月22日を境に提案内容が反映されることがなくなり、「承認済み」で止まるようになります。また、4月25日以降は承認か却下の判断もなされなくなっています。


Lawfareによると、3月中旬から4月にかけてGrok Editorによる提案もなくなって、4月以降は完全に人間のユーザーによる修正提案しか行われていないそうです。一方で、修正提案を処理するパイプラインは問題発生の直前まで問題なく処理を行っており、「AIによる低品質な修正提案が殺到したせいで処理が追いつかなくなった」というわけでもないとのこと。

Grokipediaに修正提案を行っていたというKllN氏は、5月上旬からこの件について苦情を申し立てていて、xAIのステファン・ゴンチャロフ氏経由でチームにフィードバックを転送してもらったことがあり、30日前にゴンチャロフ氏から「進捗情報は共有できません」という返答があったとのこと。「xAI関係者で返信をくれたのは彼(ゴンチャロフ氏)だけでした」とKllN氏は述べています。


発案者であるイーロン・マスク氏は2026年2月以降、Grokipediaに言及しておらず、xAIがGrokipediaをもう放棄したのか、それとも何らかの手入れをしようとしているのか、まったく不明です。

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in AI,   ネットサービス, Posted by logc_nt

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