伝説のハッカーを逮捕する決め手となった男性がそのハッカーと和解して憧れのポルシェを手に入れた話

アメリカで伝説の元クラッカーとして知られ、2023年に亡くなったケビン・ミトニック氏が、かつて自身の侵入を阻止する決め手を残したショーン・ナンリー氏に、念願だったポルシェ911 Carrera 4 GTSを購入できる規模の遺産を残していたことが明らかになりました。両者は法廷で対立した後に和解し、約25年にわたり親交を深めたといいます。
This Man Was Gifted His Dream Car by the Notorious Hacker He Put in Prison
https://www.thedrive.com/news/this-man-was-gifted-his-dream-car-by-the-notorious-hacker-he-put-in-prison
ミトニック氏は1990年代にFBIや警察による捜索を逃れ続けながらクラッキングを行い、1995年に逮捕されて2000年に釈放された後はホワイトハッカーとして活躍しましたが、2023年にすい臓がんで亡くなりました。
【訃報】FBIの追跡を逃れ続け「口笛で核ミサイルを撃てる」と恐れられた「伝説のハッカー」のケビン・ミトニック氏死去 - GIGAZINE

1990年代、企業向けソフトウェアを手がけるNovellでネットワーク管理者を務めていたナンリー氏は、同社のネットワークに継続的な侵入の兆候があることを察知していました。建物内の電話番号へ順に発信する「ウォーダイヤリング」など、不審な動きが続いていたと振り返ります。
ある夜にナンリー氏の自宅へ、Novell社員を名乗る人物から直接のモデム接続を求める電話が入りました。相手は極秘プロジェクト「Snowbird」の緊急対応を理由に挙げ、休暇先のホテルからアクセスが必要だと説明しましたが、ナンリー氏は社内規定に反する要求だと判断しました。
ナンリー氏はその場で要求を受け入れず、翌朝に対応すると伝えたうえで、相手に留守番電話を残すよう求めました。出勤後、ナンリー氏はその音声をカセットテープへ録音して保管し、この記録がミトニック氏の事件における主要な証拠になったとされています。
ミトニック氏は逮捕後、通信詐欺など14件の罪で訴追されました。ナンリー氏は当初、司法省の捜査に協力していましたが、裁判の遅れや当局の対応に疑問を抱き、5年後に協力を取りやめたといいます。ナンリー氏によると検察は「ミトニック氏の容疑を誇張することに喜びを見出していた」ようで不信感がふくらんだそうで、対するミトニック氏は改心して反省している様子を信頼するようになったことから、ナンリー氏はミトニック氏の弁護士に連絡を入れて支援を申し出たそうです。
その後、ミトニック氏は司法取引を受け入れ、釈放されました。

釈放後、ミトニック氏はナンリー氏に謝罪し、2人は和解。その後、ミトニック氏は侵入の手口を防御に生かすセキュリティコンサルタントとして活動し、コンサルティング会社も設立。2023年に亡くなった際、ミトニック氏はナンリー氏が憧れていた911 Carrera 4 GTSを購入できるだけの資金をナンリー氏に遺していたとのこと。

ナンリー氏は、ミトニック氏がよき人生を歩む姿を見守れたことを喜びとして語り、亡くなった友人を「人生の大きな存在だった」と振り返っています。車関連のニュースメディア・The Driveは「犯罪をめぐる接点から始まった関係は、和解を経て長い友情へと変わり、最後には1台のスポーツカーという形で結ばれました」と記事を締めくくっています。
・関連記事
かつて「伝説のハッカー」として恐れられたケビン・ミトニック氏にいろいろ質問をぶつけてみました - GIGAZINE
「伝説のハッカー」ケビン・ミトニックと行動を共にしソーシャル・エンジニアリングの数々を仕掛けた知られざる天才「スーザン・サンダー」とは一体何者なのか? - GIGAZINE
鉄道車両メーカーの「自社工場でしか修理できない」仕掛けを解除したハッカーが訴訟に直面 - GIGAZINE
自称「ゲイでケモナーのハッカー」が核研究所をハッキングして要求した衝撃の内容とは? - GIGAZINE
ランサムウェアに見舞われた銀行が「男性器の写真」で反撃、「これでもしゃぶってろ」とハッカーにチャット - GIGAZINE
あの「DOOM」をトラクターの車載システムに移植して「修理する権利」を訴えるハッカーが登場 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in メモ, Posted by log1i_yk
You can read the machine translated English article The story of a man who was instrumental ….






