QualcommがAIデータセンター向け製品「Qualcomm Dragonfly」を発表、エージェントAI向けCPU「C1000」やAIラック「AI300」など

2026年6月25日、Qualcommがデータセンター向けの複数の製品群を発表しました。エージェント型AIをこれまで以上に低電力・低コストで稼働させられるものだと説明されています。
Qualcomm Unveils Comprehensive Data Center Roadmap for the Agentic AI Era with New Qualcomm Dragonfly Portfolio | Qualcomm
https://www.qualcomm.com/news/releases/2026/06/qualcomm-unveils-comprehensive-data-center-roadmap-for-the-agent
Qualcommが発表した製品・サービスは以下の通りです。
・Qualcomm Dragonfly C1000 CPU
・Qualcomm Dragonfly AI300 推論アクセラレーター
・Qualcomm High Bandwidth Compute(HBC)
・接続性の向上、新しいカスタムシリコンソリューションなど
・Qualcomm Dragonfly C1000 CPU
Qualcomm Dragonfly C1000 CPUはエージェント型、汎用型、およびAIヘッドノードワークロード向けに設計されたデータセンター専用のCPUです。5GHz超の動作周波数向けに最適化されたカスタム設計の「Qualcomm Oryon CPUコア」を採用し、250コア超のチップレット設計により卓越したコア当たり性能を維持しながら高スループットと高いスケーラビリティを実現します。

データセンターのメモリエラー耐性と現場での交換ニーズに対応するために特別に設計された低消費電力メモリ技術を使用し、メモリサブシステムは優れた帯域幅、容量、レイテンシ、電力効率を実現するように構築されており、既存サーバーCPU競合製品ベンチマークとの比較でワット当たり性能が2倍超向上すると予測されています。2TB/秒超の最先端PCIe Gen 7接続性に加え、CXL接続にも対応し、データセンター分野における汎用CPUからAI CPUまでの性能およびI/O拡張に対応。空冷および液冷の両方をサポートし、OCP ORv3準拠ラックおよびサーバーを用いた多様なデータセンター環境での展開が可能です。
高スループットなエージェント制御と低遅延対話型AI用途向けのエージェント型CPU、ファーストパーティーワークロード向けの総保有コスト当たりの性能とサードパーティ用途向けのvCPU当たりの性能を最適化した汎用CPU、高速CPUによる低オーバーヘッドホスト処理を通じて生成AI計算におけるXPU利用率を最大化するAIヘッドノードCPUという3製品が展開されます。
C1000 Custom CPU Power Efficient Server | Dragonfly
https://www.qualcomm.com/data-center/products/qualcomm-dragonfly-c1000
・Qualcomm Dragonfly AI300
2025年に発表された「AI200」および「AI250」に続く第3世代のAI推論プラットフォームです。AI300は計算加速用の統合メモリと強化された実効メモリ帯域幅を備えた「Qualcomm HBC Gen 2」技術を統合しており、業界最高クラスのメモリ容量と実効帯域幅を実現し、大規模言語モデルおよびマルチモーダルモデル推論とエージェント型AIワークロード向けに高スループットかつ低遅延の性能を提供するとのこと。

カード当たりのワット当たりメモリ帯域幅では、既存のGPUベースアーキテクチャと比較して4~8倍優れた電力効率性能を実現すると予想されています。商用サンプルの提供は2028年頃の予定です。
AI300 Rack‑Level Inference Platform for Agentic AI | Dragonfly
https://www.qualcomm.com/data-center/products/qualcomm-dragonfly-ai300
・Qualcomm High Bandwidth Compute(HBC)
Qualcomm High Bandwidth Compute(HBC)はニアメモリコンピューティングアーキテクチャで、高帯域幅メモリ(HBM)と比較して、より低い総所有コストと高いエネルギー効率で、より高速かつ効率的でスケーラブルな処理を実現します。AIの根本的なデータ移動ボトルネックに対処できるとされた製品です。
HBCの第一世代(Gen 1)では、AI250のカード当たりのメモリ帯域幅が業界最高クラスの133TB/秒を実現するよう設計されており、LPDDR5Xを搭載したAI200と比較して実効メモリ帯域幅が18倍向上します。HBC Gen 2を搭載したAI300では、AI200と比較して54倍の向上となるさらなる飛躍的改善が実現されるよう設計されています。
その他、HBMに対してワット当たり帯域幅が6倍向上、SRAMに対してワット当たり容量が200倍向上しており、AIエージェントの効率的なスケーリングが可能になっているとのことです。
Data Center AI Inference Accelerators | Dragonfly
https://www.qualcomm.com/data-center/expertise/ai-accelerators
これら製品群を提供するため、Qualcommは複数の企業と提携を結んでいます。
Qualcommと複数年・複数世代にわたる契約を結んだMetaは、Qualcomm Dragonfly C1000を次世代サーバー群の動力源として用いる予定。2028年後半から、同製品が将来のデータセンター容量拡張に合わせて生産開始される予定です。
Qualcomm and Meta Announce Strategic Multi-Generation Agreement on Data Center CPUs | Qualcomm
https://www.qualcomm.com/news/releases/2026/06/qualcomm-and-meta-announce-strategic-multi-generation-agreement-
Hugging Faceは既存のQualcommとの提携を拡大し、Qualcommの製品を搭載したデータセンターインフラとHugging FaceのAIストレージインフラをシームレスに接続することで快適なAI体験の実現を目指します。この統合により、Hugging Face上で展開されるモデルはQualcommの製品を通じて稼働します。
Qualcomm and Hugging Face Expand Relationship to Advance Open, Developer-Driven AI from Device to Cloud | Qualcomm
https://www.qualcomm.com/news/releases/2026/06/qualcomm-and-hugging-face-expand-relationship-to-advance-open--d
Qualcommのクリスティアーノ・アモンCEOは「エージェント型AIは、データセンターにおけるAI推論需要を大幅に増加させています。これらが主要なワークロードとなるにつれ、インフラはより低い電力とコストではるかに高い性能を提供する必要があります。Qualcomm Dragonflyによって、私たちは高性能・低消費電力コンピューティングをデータセンターにもたらし、主要顧客との複数年・複数世代にわたる契約を締結します」と述べました。
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in AI, ハードウェア, Posted by log1p_kr
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