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Googleの広告市場独占状態で被害を受けた者は損害賠償を請求できるとするEUの決定を受けてニュース出版社20社以上がGoogleに1000億円以上の賠償請求


EUの政策執行機関である欧州委員会は2025年9月に、Googleが広告技術(アドテク)業界における競争をゆがめたとして独占禁止法違反で同社に29億5000万ユーロ(約5000億円)の制裁金を科しました。この件で明らかになった反競争的行為によって影響を受けた個人または企業は損害賠償を請求できると欧州委員会が示したため、複数の出版社グループが総額6億4000万ユーロ(約1180億円)以上を求める訴訟を提起しています。

European publishers seek £552m+ from Google claiming ad market abuse - Press Gazette
https://pressgazette.co.uk/marketing/european-publishers-seek-552m-from-google-claiming-ad-market-abuse/

Googleは自社のウェブサイトやアプリケーション上で広告を販売し、オンラインで広告を掲載したい広告主と広告スペースを提供できるパブリッシャー(第三者のウェブサイトやアプリ)の間を仲介しています。広告主とパブリッシャーは検索クエリにリンクしないリアルタイム広告の掲載にアドテク業界のデジタルツールを活用しており、Googleはウェブサイトやモバイルアプリへの広告掲載において広告主とパブリッシャーの仲介役となる複数のアドテクサービスを提供しています。


2023年6月に欧州委員会は「Googleがアドテク業界の競争をゆがめ、独占禁止法に違反している」としてGoogleに警告を発し、これを受けたGoogleはアドテク事業を売却する提案をしたものの、提案は却下されました。そして現地時間の2025年9月5日に欧州委員会は「独自の調査により、Googleはパブリッシャー向け広告サーバー市場においてはDFPで、オープンウェブ向けプログラマティック広告購入ツール市場においてはGoogle広告およびDV360で、それぞれ支配的な地位を占めています。両市場とも欧州経済領域(EEA)全域を対象としています」と指摘し、Googleがアドテク市場において独占禁止法に違反しているとして29億5000万ユーロ(約5000億円)の制裁金を科すことを発表しました。

Googleが5000億円超の制裁金を独占禁止法違反でEUから科される - GIGAZINE


Googleに罰金を科すとした欧州委員会の発表の中で、欧州委員会は「本件で述べたような反競争的行為によって影響を受けた個人または企業は、加盟国の裁判所に訴訟を提起し、損害賠償を求めることができます。欧州委員会がGoogleに罰金を科した場合でも、国内裁判所は、欧州委員会の罰金を差し引くことなく、損害賠償を命じることができます」と示しています。これはつまり、Googleが欧州委員会に科された罰金とは別に各企業が受けた損害賠償が検討されるという訳です。

そこでチェコ共和国、エストニア、フランス、ハンガリー、フィンランド、オランダ、ポーランド、スウェーデンの出版社20社以上が合同して、Googleに対し総額6億4000万ユーロ(約1180億円)を求める訴訟を提起しました。訴訟では「Googleが競争の少ない市場を作り出していなければ、広告収入ははるかに高く、広告技術サービスの料金ももっと安く済んだはずだ」と主張しています。

この訴訟には、プラハに拠点を置く訴訟資金提供会社・LitFinが資金を提供しており、敗訴した場合には費用を負担し、勝訴した場合には賠償金の一部が分配される契約になっています。LitFinの最高執行責任者であるマテイ・パルド氏は「Googleが広告技術スタック全体にわたってその地位を乱用したことは、欧州委員会の最終決定で違法と判断されました。今こそ、その行為によって損害を被った出版社が補償を受けるべき時です。集団訴訟を起こすことで、規模の経済性を活用し、ヨーロッパ中の小規模事業者にもこうした訴訟を起こせるようにすることができます。そうでなければ、Googleのような資金力のある相手に対して訴訟を起こすことは難しいでしょう」と語りました。

Googleの広告事業に対する違法独占の判断はアメリカ司法省でも行われており、2025年5月にはGoogleが広告技術市場において違法に独占的地位を獲得し維持してきたとして主要な広告関連事業の分割を求める提案が提出されました。

Googleの広告事業であるAdXとDFPを売却すべきと司法省が明言、Googleは実現不可能だとして猛反発 - GIGAZINE


これを受けてアメリカの出版社も2026年1月にGoogleに対し訴訟を提起しており、「Googleの広告技術は欺瞞(ぎまん)的で操作的である」と主張しています。Googleはこの訴訟について「これらの申し立てには根拠がありません。広告主やパブリッシャーには多くの選択肢があり、Googleの広告技術ツールを選ぶのは、それが効果的で、手頃な価格で、使いやすいからです」と独占的であるという訴えに反論しました。Googleの広告技術独占を巡る判決は2026年内に行われる可能性が高いとみられています。

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in ネットサービス, Posted by log1e_dh

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