Cloudflareが26億円相当の罰金判決を不服として控訴、イタリアの海賊版シールドを「オープンインターネットを危険にさらす」と批判

Cloudflareはイタリアの「Piracy Shield(海賊版シールド)」に関連した海賊版サービスへのアクセスブロックに従わなかったことで、2026年1月にイタリアの規制当局から1420万ユーロ(約26億円)の罰金を科されました。これに対しCloudflareは「海賊版シールドはオープンインターネットを危険にさらす」と批判し、判決を不服として控訴したことを発表しています。
Standing up for the open Internet: why we appealed Italy’s "Piracy Shield" fine
https://blog.cloudflare.com/standing-up-for-the-open-internet/

Cloudflare Challenges Legality of Italy's "Piracy Shield", Appeals €14 Million Fine * TorrentFreak
https://torrentfreak.com/cloudflare-challenges-legality-of-italys-piracy-shield-appeals-e14-million-fine/
イタリアでは2023年12月に、「海賊版シールド」というサイトブロッキングスキームについて、すべてのISPやパブリックDNSサーバー、VPNサービスが参加することを義務付ける法律が可決されました。海賊版シールドは、権利保有者が違反について証拠を沿えて報告すると30分以内に違法サイトのIPアドレスをブロックすることで、ライブストリーミングの海賊版にリアルタイムで対処することを目的としています。
しかし、海賊版シールドは適切なチェックが足りていないにもかかわらず対象IPアドレスをただちにブロックするため、過去にはCloudflareに含まれるドメインおよびIPアドレスが誤ってブロック対象となった結果、複数の学校サイトや通信会社、チケットサービスなどがアクセス不可になるという問題が発生しました。
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このような理由から、CloudflareはパブリックDNSリゾルバ「1.1.1.1」から海賊版サービスへのアクセスをブロックする命令を裁判所から受けた際、「海賊版ウェブサイトへのアクセスブロック」自体は受け入れたものの、「1.1.1.1」に対する干渉には反発しました。Cloudflareは「フィルタリングを行うことは、1日に数十億件はある問い合わせに影響を与えるもので、ネットワークの遅延によって世界中の正規ユーザーのサービス速度も低下させてしまう」と反論しましたが、イタリアの規制当局であるAGCOMは「技術的専門知識とリソースは持っているはず」と主張し、Cloudflareが必要な海賊版対策措置を順守していないとして1424万7698ユーロ(約26億円)の罰金を科すことを決定しました。
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このAGCOMの判決に対し、Cloudflareは正式に控訴をしたことを2026年3月16日に発表しました。Cloudflareは「罰金は高額ですが、問題となっている原則はさらに大きなものです。この訴訟は単なる罰金の問題ではなく、少数の民間企業が、監視、透明性、適正な手続きを経ずに、世界のインフラプロバイダーにインターネットの広範囲を遮断させることで、インターネット利用者の利益よりも自社の経済的利益を優先できるかどうかという問題です」と語っています。
また、Cloudflareは海賊版シールドを「従来の法的保護措置を一切用いずに、権利者がインターネット上で利用可能なコンテンツを管理するための粗雑なツール」と表現し、司法による監督や透明性、適正な手続きが抜け落ちた「ブラックボックス」だと指摘しました。また、誤ったブロックが発生した場合に、当事者への救済措置が提供されていない点も問題だと述べています。

合わせて、Cloudflareは海賊版シールドを「イタリアのインターネットユーザーの権利よりもメディア企業の経済的利益を明らかに優先している」と非難しています。さらに、AGCOMがCloudflareに科した罰金も、イタリアの法律に基づくと国内売上の2%である「14万ユーロに(約2500万円)」が上限となるにもかかわらず、判決では全世界売上の2%を上限と捉えていることで、法定上限の100倍近い罰金を科しているとCloudflareは指摘。その上でCloudflareは「欠陥のある規制システムに疑問を呈したり、ユーザーやグローバルインターネットの権利を守ろうとしたりすれば、懲罰的で過剰な金銭的報復に直面するリスクがあるということです」と述べています。
Cloudflareは「権利保有者が自らのコンテンツを保護することに正当な利益を有することは認識しています。しかし、そうした利益は法的適正手続きの基本要件や、グローバルインターネットおよび当社ネットワークの技術的完全性を損なうものではありません。私たちは、イタリアの裁判所および欧州委員会を通じて、この問題への取り組みを継続していきます。グローバルな接続性は、30分という短い期限で広範囲にわたる過剰なブロックが発生し、救済手段もないような『ブラックボックス』によって管理されるべきではありません。Cloudflareは、ルールが透明で、規制当局が責任を果たし、世界をつなぐインフラが自由でオープンかつ安全な、より良いインターネットの構築に引き続き尽力していきます」と語りました。
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in ネットサービス, Posted by log1e_dh
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