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トランプ大統領が「Anthropicの左翼狂信者がアメリカ軍の制御を試みた」と主張し関係断絶を指示、ヘグセス国防長官はAnthropicを「サプライチェーンリスク」に指定へ


ドナルド・トランプ大統領がAI企業のAnthropicについて「過激な左翼思想に目覚めた企業が偉大なる軍隊の戦闘方法および勝利方法を制御しようとすることは許されない」と述べ、すべての政府機関に対してAnthropicとの関係断絶を指示しました。これに伴い、ピート・ヘグセス国防長官がAI企業のAnthropicを「国家安全保障に対するサプライチェーンリスク」に指定するように国防総省(戦争省)へ指示したことも明らかになっています。

Truth Details | Truth Social
https://truthsocial.com/@realDonaldTrump/posts/116144552969293195

Anthropicが開発するAI「Claude」はアメリカ軍内部で用いられた実績があり、2026年1月のアメリカ軍によるマドゥロ大統領拘束作戦でもClaudeが利用されたと報じられています。しかし、AnthropicはClaudeによる暴力行為の助長や兵器開発、監視活動を禁止しており、Claudeの動作に制限をかけています。ヘグセス国防長官はAnthropicに対してClaudeの制限撤廃を求めており、2026年2月24日にはダリオ・アモデイCEOと会談に臨んで「軍の求めに応じてClaudeの制限を解除しないならば、法に基づいて強制的に制限を撤廃させるか、契約を破棄して関係を断つことになる」と制限撤廃を強く要求しました。

「Claudeの制限撤廃か関係断絶か」とヘグセス国防長官がAnthropicに警告 - GIGAZINE


ヘグセス国防長官はAnthropicの対応期限を2026年2月27日に設定していましたが、現地時間の2026年2月26日にアモデイCEOは国防総省の要求を拒否する考えを示しました。アモデイCEOは声明の中でAIは「大規模な国内監視」や「完全自律型兵器」に使用されるべきではないと主張しています。

Anthropicのダリオ・アモデイCEOがAI安全保障問題で国防総省の要求を拒否 - GIGAZINE

by Fortune Brainstorm Tech

アモデイCEOの声明の後、トランプ大統領はTruth Socialに「過激な左翼思想に目覚めた企業が偉大なる軍隊の戦闘方法および勝利方法を制御しようとすることは許されない」「Anthropicの左翼狂信者たちは戦争省を強引に操作し、憲法ではなくAnthropicの利用規約に従わせようとしたが、これは悲惨な過ちである。Anthropicの利己主義はアメリカ国民の命と国家安全保障を危険にさらしている」と投稿し、すべての政府機関に対してAnthropicの製品の利用停止を指示しました。


ヘグセス国防長官も2026年2月28日に自身のX(旧Twitter)アカウントを更新して「Anthropicは傲慢と裏切りのマスタークラスを見せてくれた。これはアメリカ政府およびペンタゴンとのビジネスでどうするべきではないかを示す教科書のようなものだ」と主張。そして、「私は戦争省に対してAnthropicを国家安全保障に対するサプライチェーンリスクとして指定するように指示する。この指定は即時発効とし、アメリカ軍と取引するすべての契約者、サプライヤー、パートナーはAnthropicとのあらゆる商業活動を行ってはならない。Anthropicは『より良く、愛国的なサービスへのシームレスな移行』を可能とするために、戦争省に対して最大6カ月に限りサービスを提供できる」と述べ、Anthropicを「サプライチェーンリスク」に指定することを明言しました。


ヘグセス国防長官は「AnthropicとアモデイCEOは『効果的利他主義』という偽善的なレトリックによってアメリカ軍を屈服させようと圧力をかけた。これはシリコンバレーのイデオロギーをアメリカ人の命用より優先する行為だ」「Anthropicの欠陥のある利他主義的な利用規約は、アメリカ軍の安全や準備態勢や命を上回ることはない」「Anthropicの目的が『アメリカ軍の作戦決定に対する拒否権を握ること』であることは明確であり、それは受け入れがたいことだ」とも述べています。


ヘグセス国防長官の発言を受けて、Anthropicは「我々は『大規模な国内監視』と『完全自律型兵器』という2つの限定的な例外を除いて、国家安全保障のためのAIの合法的な利用をすべて指示することを明確にしてきました。我々の知る限り、例外が政府の任務に影響を与えたことはありません」「サプライチェーンリスクへの指定は法的に不適切であり、政府と交渉するあらゆるアメリカ企業にとって危険な前例になると考えています。戦争省からのいかなる脅迫や処罰も我々の『大規模な国内監視』と『完全自律型兵器」に対する立場を変えることはありません。我々はすべてのサプライチェーンリスク指定に対して法廷で意義を申し立てます」という声明を発表しました。

Statement on the comments from Secretary of War Pete Hegseth \ Anthropic
https://www.anthropic.com/news/statement-comments-secretary-war


Anthropicは「大規模な国内監視」と「完全自律型兵器」に関する制限を維持する理由について「第一に、現在の最先端AIモデルは完全自律型兵器を使用できるほど信頼できるものではありません。現在のAIモデルを完全自律型兵器の運用に使うことを許可すれば、アメリカの戦闘員と民間人を危険にさらすことになります。第二に、アメリカ国民に対する大規模な国内監視は基本的人権の侵害に当たると考えています」と説明しています。

また、ヘグセス国防長官は「アメリカ軍と取引している企業はAnthropicとの取引が制限される」と主張していますが、Anthropicは「ヘグセス国防長官には発言を裏付ける法的権限はありません」と述べ、Claudeの個人ユーザーと企業ユーザーの双方に影響が及ぶことはないと明言しています。

なお、2026年2月28日にはOpenAIがAnthropicに代わって国防総省との契約に合意しています。契約に際して、OpenAIは「Anthropicはサプライチェーンリスクに指定されるべきではない」と国防総省に通達しています。


・つづき
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in AI, Posted by log1o_hf

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