FBIがジャーナリストのiPhoneを押収するもAppleのロックダウンモードに阻まれる

連邦捜査局(FBI)が、押収したジャーナリストのiPhoneに極めて精巧なサイバー攻撃からデバイスを保護するセキュリティ機能「ロックダウンモード」が設定されていたため全く解析できなかったと報告しました。
FBI Couldn’t Get into WaPo Reporter’s iPhone Because It Had Lockdown Mode Enabled
https://www.404media.co/fbi-couldnt-get-into-wapo-reporters-iphone-because-it-had-lockdown-mode-enabled/
FBI stymied by Apple's Lockdown Mode after seizing journalist's iPhone - Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2026/02/fbi-stymied-by-apples-lockdown-mode-after-seizing-journalists-iphone/
How does Lockdown Mode protect iPhone security?
https://appleinsider.com/articles/26/02/04/iphone-lockdown-mode-will-protect-your-data-even-from-the-fbi
WaPo Raid Is a Frightening Reminder: Turn Off Your Phone’s Biometrics Now
https://theintercept.com/2026/01/30/washington-post-hannah-natanson-fbi-biometrics-unlock-phone/?ref=404media.co
FBIは、国防総省の請負業者が機密情報を漏えいした事件を捜査する中で、情報を入手していたワシントン・ポストのハンナ・ナタンソン記者に捜索令状を発行。家宅捜索を行い、ワシントン・ポスト所有のiPhone 13およびMacBook Pro、ナタンソン氏個人所有のMacBook Pro、1TBのポータブルHDD、ボイスレコーダー、腕時計を押収しました。
FBIはナタンソン氏が「Signal」アプリで交わしたメッセージの閲覧を求め、ワシントン・ポスト所有のMacBook Proに関しては令状に基づき指紋認証でロックを解除させることに成功しましたが、iPhoneのロックは解除できませんでした。
このためFBIはコンピュータ分析対応チーム(CART)に端末を解析するよう依頼しましたが、iPhoneが「ロックダウンモード」に設定されていたため、当該端末から全くデータを抽出できなかったと報告されています。
ロックダウンモードは深刻な脅威にさらされている極一部のジャーナリストや活動家に向けた機能で、iPhoneの機能を著しく制限することで端末のデータを保護します。Appleはこの機能に相当の自信を持っているようで、リリース時から「抜け道を発見したり保護機能の向上を支援したりした研究者に最高200万ドル(約3億1000億円)の報奨金を与える」と発表していました。
iOS 16・iPadOS 16・macOS Venturaの新機能「ロックダウンモード」は要人を狙う高度なスパイウェアもブロック可能 - GIGAZINE

ロックダウンモードはFBIの専門チームにも破れなかったことから、その安全性の高さがうかがえる一件となりました。
なお、捜索令状には「端末の生体認証が有効になっている場合、捜査当局はナタンソン氏の指を機器に押し付けたり、顔にかざしたりしてロックを解除できる」という文言が含まれていたとのこと。MacBook Proはこの命令によりロック解除されたということですが、iPhoneは生体認証が有効になっていなかったようです。
FBIは報告書で「ナタンソン氏は当初、自身のデバイスでは生体認証を使用していないと発言したが、令状に基づく権限があると伝えると指示に従った」と伝えています。
アメリカの憲法では、自己に不利益な供述を強要されないことを保障する自己負罪拒否特権を定めていますが、2024年に「自己負罪拒否権は、警察官が容疑者に指紋認証による携帯電話のロック解除を強制することを禁じるものではない」という判決が下っています。

FBIの報告書によれば、FBIは書類提出時点で業務用MacBook Proの「完全な物理イメージ」は取得できておらず、限定的なデータの抽出にとどまっているとのこと。また、ナタンソン氏の個人用MacBook Proはパスワード保護と暗号化が施されていたため、データの抽出は行われなかったそうです。また、捜査中に裁判所による停止命令があったため、FBIはそれ以上の作業を中断しています。
情報漏えいの容疑者は、最高機密のセキュリティクリアランスを持つメリーランド州のシステム管理者、アウレリオ・ペレス=ルゴネス氏です。同氏は機密情報報告書を自宅に持ち帰った容疑で逮捕されており、ペレス=ルゴネス氏の端末から、ナタンソン氏とのやりとりが見つかっています。
ワシントン・ポストとナタンソン氏は憲法修正第1条を根拠に押収品の返還を求めましたが、裁判所はこれを退けています。
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in スマホ, セキュリティ, Posted by log1p_kr
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