わずか25ドルのPoEインジェクター「Raspberry Pi PoE+ Injector」をRaspberry Pi開発チームが発表、LANケーブル経由の電源供給を安価に実現

高価なPoEスイッチを用意しなくてもPower over Ethernet(PoE)を用いた電源供給が可能になるPoEインジェクター「Raspberry Pi PoE+ Injector」をRaspberry Piが発表しました。
Raspberry Pi PoE+ Injector on sale now at $25 - Raspberry Pi
https://www.raspberrypi.com/news/raspberry-pi-poe-injector-on-sale-now-at-25/

PoEはLANケーブルを電源ケーブルとして使えるようにする仕組みで、1本のLANケーブルを用いて通信と電力供給の両方を可能とします。これにより電源ケーブルの新規敷設が不要になったり、天井裏などの電源ケーブルが届かない場所でもデバイスを設置できるようになったり、使用する電源ケーブルやACアダプターの数を減らせたりといった利点があります。
Raspberry Piでは2018年発売のRaspberry Pi3 Model B+以降、PoEに対応しており、手持ちのRaspberry PiにPoEサポートを追加する「PoE HAT」や「PoE+ HAT」も販売されています。

新たに、Raspberry PiはMicrochipと共同開発したPoEインジェクター「Raspberry Pi PoE+ Injector」をリリースしました。これにより、ユーザーは大規模なPoEスイッチを用意せずともPoEを用いた電源供給が可能となります。Raspberry Pi PoE+ Injectorは100V〜240Vの入力電圧で、IEEE 802.3afおよび802.3at規格の両方をサポートしています。また、データレートは10・100・1000Mbpsで、出力電圧は公称55Vです。

なお、Raspberry Piによると、Raspberry Pi PoE+ Injectorには電源入力用の電源コードは付属していないとのこと。そのため、別途IEC320 C13規格の電源ケーブルを購入する必要があります。
また、記事作成時点ではRaspberry Pi 5用の公式PoE+ HATはリリースされていません。そのため、Raspberry Pi 5でPoEでの電力供給を行いたい場合、WaveShare PoE HAT(G)などのサードパーティー製品の導入が必要です。
Raspberry Pi PoE+ Injectorは記事作成時点でRaspberry Piの公式サイトから25ドル(約3700円)で購入可能です。また、日本の代理店のひとつであるSwitch Scienceも税込5280円で販売を開始しています。
Raspberry Pi PoE+インジェクタ — スイッチサイエンス
https://www.switch-science.com/products/10256

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in ハードウェア, Posted by log1r_ut
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