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TikTok買収にAI検索のPerplexityが名乗りを上げる、TikTokのアルゴリズムをオープンソース化するとアピール


2025年1月19日に事実上のTikTok禁止法とも呼べる「外国の敵が管理するアプリケーションからアメリカ国民を守るための法案」が施行され、その影響でTikTokはサービスの継続が不透明な状況が続いています。そんなTikTokに対し、AIチャットボットなどを開発するPerplexityがTikTokの買収に関心を示しました。

Rebuilding TikTok in America
https://www.perplexity.ai/ja/hub/blog/rebuilding-tiktok-in-america


AI startup Perplexity confirms interest to buy TikTok - The Economic Times
https://economictimes.indiatimes.com/tech/artificial-intelligence/ai-startup-perplexity-confirms-interest-to-buy-tiktok/articleshow/119326229.cms

Perplexity’s bid for TikTok continues | The Verge
https://www.theverge.com/ai-artificial-intelligence/633973/perplexity-tiktok-bid

2025年1月19日に施行されたTikTok禁止法では、TikTokやLemon8などのByteDance製アプリの配信が停止されたほか、TikTokのサービス自体も一時的に停止されました。

その後、ドナルド・トランプ大統領の働きかけによってTikTokのサービスは停止から数時間で再開。さらに、トランプ大統領はTikTok禁止法を75日間にわたって停止する大統領令に署名しています。

TikTok禁止法を75日間停止する大統領令にトランプ大統領が署名 - GIGAZINE


大統領令で定められた「75日間」の期限である2025年4月5日が迫りつつある中、TikTokが今後もサービスを継続するにはTikTok禁止法で定められた「TikTokの売却に関する法的拘束力のある合意が成立した場合は大統領が法律の施行を90日間延期できる」との条項に沿って別の企業への事業売却契約の締結を急ぐ必要があります。

TikTokの買収に関して、さまざまな企業が買収の意向を示していますが、Perplexityも2025年3月21日にTikTokの買収について関心を示しました。これまでPerplexityがTikTokの買収を模索していることは報じられていましたが、今回Perplexityは公式に買収の意向を示したというわけです。

Perplexity AIがTikTokとの合併を模索、アメリカ政府が50%の株式を取得する可能性も - GIGAZINE


発表の中でPerplexityは、自社のAI検索エンジンであるPerplexityにTikTokを統合する計画を示しており、Perplexityは「Perplexityの回答エンジンとTikTokの広範なビデオライブラリを組み合わせることで、PerplexityとTikTokの両方のユーザーが、いつでも、どこでも、メディアに関係なく探している答えを提供し、世界最高の検索体験を構築することができます」とアピールしています。

具体的には、Perplexityの回答エンジンによるTikTok検索の強化や、TikTokの動画をPerplexityに導入することで、Perplexityがさらなるトレーニングを行うことができるそうです。


さらに、Perplexityで生成される回答にはすべてソースが示されることから、TikTokを買収した際にはこの機能をTikTokにも拡張して、ユーザーが動画を見ながらリアルタイムで情報を参照できるようにする予定であることを明かしています。また、PerplexityはTikTokのアルゴリズムについて「現時点ではブラックボックス」と指摘し、「TikTokを世界で最も中立的で信頼できるプラットフォームに変えるために、TikTokのアルゴリズムをゼロから再構築します」と主張しています。そのために、Perplexityは新たなアルゴリズムの開発に加えて「おすすめ」フィードをオープン化する予定であることを報告しました。

一方でTikTokをめぐっては、General Atlantic、Susquehanna、KKR、CoatueなどのByteDanceの既存の投資家がアメリカでのTikTok事業の買収を目指していることが報じられています。関係者によると、これらの投資家はTikTokのアメリカ事業部門を独立させることを検討していますが、ByteDanceは今後もTikTokのアメリカ部門への出資を維持することを検討しているそうです。

TikTokの買収にはOracleおよびMicrosoftを含む投資家グループが事業買収について協議中であることが報じられています。特にOracleはアメリカ政府に対して「TikTokを買収した際には、中国政府が悪用できるようなバックドアを含まないと保証する」とアピールしているそうで、これを受けてトランプ政権内ではOracleのTikTok買収計画について話し合いが行われているとのこと。

OracleとMicrosoftがTikTok買収交渉中との報道 - GIGAZINE


OracleはすでにTikTokと協力して、2022年から「Project Texas」と呼ばれるデータ流出阻止のための取り組みを実施しています。結果的にProject Texasでは依然としてアメリカのユーザーのデータが中国のByteDance本社と共有されているという実態が明らかになっていますが、海外メディアのFinancial Timesは関係者からの情報を引用して「TikTokの買収はOracleが最有力」と報じています。

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in ネットサービス, Posted by log1r_ut

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