サイエンス

マッチングアプリでユーザーはどのような性的表現を行っているのか?


マッチングアプリのユーザーたちが、プロフィールや写真でどのような表現を行っているのかという調査で、半数以上に「性的な自己表現」が含まれていたことがわかりました。

A linkage study investigating sexualized self-presentation on mobile dating apps and user traits - ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1740144524001037

Sexualized self-presentation dominates visuals on dating apps, linked to negative body image
https://www.psypost.org/sexualized-self-presentation-dominates-visuals-on-dating-apps-linked-to-negative-body-image/


ベルギーにあるルーベン・カトリック大学のフェムケ・コニングス氏らは、マッチングアプリを利用しているユーザー443人から、プロフィールを提供してもらって調査を行いました。

調査に協力したユーザーは18歳から30歳で、男性が28%、女性が72%。送付されたスクリーンショットには1277枚の写真が含まれていました。コニングス氏らはテキストと写真を対象に調査を行うにあたって、性的自己表現の指標を体系的に評価するための包括的コードブックを開発しました。


調査の結果、プロフィール文章に性的表現が含まれていた事例はわずかに4.3%だったのに対して、プロフィール写真は56.8%に少なくとも1つは性的表現が含まれていたことがわかりました。

最も多かった表現は「性的な表情」で、プロフィール写真の41%に含まれていたとのこと。一方で「露出度の高い服装」や「性的ポーズ」といった要素の出現頻度は低く、社会的に許容される範囲の表現にとどまっている傾向があり、コニングス氏らは「注意を引くことと、過度な性的表現をしないようにすることとのバランスが反映されている」との見解を示しています。


なお、性的表現の違いでは個人差が強く表れ、女性は男性よりも性的な視覚表現を示している事例が多かったとのこと。この点をコニングス氏らは「身体的魅力を強調する伝統的ジェンダー観と一致している」と述べています。

また、異性愛者以外のユーザーは、異性愛者に比べて、性的動機へのテキストでの言及が多く見られたとのこと。

こうした傾向はTinderでもBumbleでも違いが見られず、プラットフォーム固有の機能が性的自己表現に及ぼす影響は限定的だとみられています。

ちなみに、237人の参加者について、ボディイメージ測定も行ったところ、「身体的羞恥心」や「顔への不満」を含むネガティブイメージがあるかどうかは視覚的な性的表現をするかどうかと関係が見られた一方で、「身体への感謝」などのポジティブイメージと性的表現との間には有意な関連は見られなかったそうです。

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in ソフトウェア,   サイエンス, Posted by logc_nt

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