風刺メディア「The Onion」による陰謀論者アレックス・ジョーンズのウェブサイト「Infowars」の買収が裁判官により却下される
2024年11月、陰謀論者のアレックス・ジョーンズ氏が自身の陰謀論を広めるために活用してきたウェブサイトの「InfoWars」を、アメリカの風刺報道機関である「The Onion」がオークションで落札したことを発表しました。しかし、この決定を裁判官が却下しました。
Judge rejects bankruptcy sale of Alex Jones' Infowars to The Onion - CBS News
https://www.cbsnews.com/news/judge-rejects-bankruptcy-sale-alex-jones-infowars-to-the-onion/
2012年12月に起きたサンディーフック小学校銃乱射事件について、ジョーンズ氏は「事件はでまかせだ」と吹聴したことで、事件の被害者遺族から訴えられます。この一件で、ジョーンズ氏は裁判所から多額の損害賠償金の支払いを命じられることとなり、最終的に破産しました。
裁判所は2024年6月に、サンディーフック小学校銃乱射事件の賠償金を回収するために、ジョーンズ氏の個人資産を売却することを決定。これにより、ジョーンズ氏が陰謀論を拡散するために活用してきたInfoWarsは売却されることとなりました。
このオーディションで最終的にInfoWarsを買収することになったのが、風刺メディアのThe Onionです。The OnionがInfoWarsを買収することになった経緯については、以下の記事を読めばわかります。
陰謀論者のアレックス・ジョーンズによるウェブサイト「Infowars」がオークションにかけられ風刺メディアの「The Onion」が落札、サイトは閉鎖し別物に作り替えられる予定 - GIGAZINE
しかし、現地時間の2024年12月10日(火)の夜、アメリカ破産裁判所のクリストファー・ロペス連邦判事がThe OnionへのInfoWarsの売却を却下しました。テキサス州の法廷で行われた2日間におよぶ長い審問の最後に、ロペス判事はオークションのプロセスには欠陥があったと語り、その結果、サンディーフック小学校銃乱射事件の犠牲者遺族が「多額の金銭(InfoWarsの売却益が遺族への賠償金に充てられるため)を失う結果となった」と語りました。
・関連記事
陰謀論者のアレックス・ジョーンズによるウェブサイト「Infowars」がオークションにかけられ風刺メディアの「The Onion」が落札、サイトは閉鎖し別物に作り替えられる予定 - GIGAZINE
「アメリカを代表する陰謀論者」アレックス・ジョーンズのXアカウントをイーロン・マスクが復活させる、世論調査で70%超がアカウント復活を支持 - GIGAZINE
差別的主張や陰謀論を唱える人気コメンテーターのYouTubeチャンネルが停止されてしまう - GIGAZINE
本物の陰謀と陰謀論を見分ける「7つのステップ」を心理学者が伝授 - GIGAZINE
陰謀論者の中年は学生時代に「ぼっち」だったとの研究結果 - GIGAZINE
・関連コンテンツ