「BlueskyはEUの規制法に違反している」と欧州委員会の報道官が発言、ただしプラットフォームの規模が小さいため規制対象には該当せず
BlueskyはX(旧Twitter)からの移行先として注目されており、2024年11月にはユーザー数が1カ月で300%増加しました。そんな中、欧州委員会の報道官が記者会見の場で「BlueskyがEUの規制に違反している」と発言したことが明らかになりました。
EU says Bluesky is violating information disclosure rules | Reuters
https://www.reuters.com/technology/eu-says-bluesky-is-violating-information-disclosure-rules-2024-11-25/
Bluesky breaching rules around disclosure of information, says EU
https://www.ft.com/content/9083d7f8-d2e6-4e08-a324-8def68258efd
報道によると、欧州委員会のトーマル・レニエ報道官が2024年11月25日(月)に「EU内で活動するすべてのプラットフォームは、基準を下回る規模であったとしても、専用のページを設けて『EU内のユーザー数』や『法的に設立された場所』を記す必要がある。現時点では、Blueskyはこの規則に従っていない」と発言したとのこと。欧州委員会はBlueskyに対して通知を発していないそうですが、EU加盟国に対して「Blueskyの拠点が国内に設立されていないか」などを確かめるように要請しています。
レニエ報道官の発言は、EUで運用されているデジタルサービス法(DSA)に基づくものとされています。DSAは「大規模オンラインプラットフォーム」に対してユーザー権限の強化や透明性の強化などを義務付ける法律です。欧州委員会は「X」「TikTok」「Instagram」「LinkedIn」「Snapchat」「Pinterest」といったSNSを「大規模オンラインプラットフォーム」に指定していますが、記事作成時点ではBlueskyは指定されていません。
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Blueskyのユーザー数は増加傾向が続いており、2024年11月にはデイリーアクティブユーザーが350万人を突破しています。また、記事作成時点のユーザー数は2250万人を超えています。DSAではEU内のユーザー数が4500万人を超えるプラットフォームを「大規模オンラインプラットフォーム」と指定しているため、Blueskyが成長を続ければ将来的に規制対象となる可能性もあります。
なお、DSAの規制対象を巡っては、Telegramが「規制回避のためにユーザー数を過少申告していた」という疑惑を調査されています。
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