Appleがロシアのメディア規制当局であるロスコムナゾールからの要請を受け独立した報道を行うアプリを一方的に削除
アメリカ資本で、東ヨーロッパからロシアを対象とするラジオ放送を行っているメディア「ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティー(RFE/RL)」が運営するアプリの1つが、ロシアのApp Storeから削除されたことがわかりました。RFE/RLは「ロシアのメディア規制当局、ロスコムナゾールの要請を受けてのもの」と伝えています。
Apple Removes Another RFE/RL App At Request Of Russian Regulator
https://www.rferl.org/a/33203321.html
Apple удалила из российского AppStore приложение Радио Свобода
https://www.svoboda.org/a/apple-udalila-iz-rossiyskogo-appstore-prilozhenie-radio-svoboda-/33203467.html
Apple deletes US-funded RFE/RL news app from Russian App Store, news outlet says | Reuters
https://www.reuters.com/technology/apple-deletes-us-funded-rferl-news-app-russian-app-store-news-outlet-says-2024-11-15/
削除されたのはRFE/RLがロシア向けに運営していた「Svoboda」というアプリで、ローカルニュースを配信するSiberia.RealitiesとNorth.Realitiesのコンテンツを配信していました。
RFE/RLによると、ロスコムナゾールがAppleに対して「このアプリにはロシアでの活動が好ましくないとされる組織の情報資料が含まれている」と通知したことが削除理由だそうです。
RFE/RLはアメリカ議会から資金提供を受けている非営利団体で、アメリカのグローバル・メディア庁からの助成金によって運営されており、2024年2月にロシアの「望ましくない組織」のリストに掲載されていました。これについてRFE/RLのスティーブン・カプスCEOは「ロシア政府が真実の報道を自国の存続の脅威だと見なしている」と非難していました。
Svobodaはロシア以外の国で引き続き利用できます。また、Android向けのSvobodaアプリはロシア国内からGoogle Play経由で入手可能なほか、Svobodaのウェブサイトから直接ファイルをダウンロードすることもできるそうです。
Appleは以前にも、RFE/RLのKyrgyz Serviceと、RFE/RLが運営するロシア語テレビ&デジタル・ネットワークのCurrent Timeというアプリを削除していました。また、ロシアはRFE/RLのアプリ以外にも、独立ジャーナリストによって制作されたロシア語のポッドキャスト数本を削除または非表示にしたとのことです。
ロシアはYouTubeにも規制を加え、2024年7月には「速度を最大70%低下させる」と発表しており、一部の関係者は、「より厳しく管理されたロシア国産の代替コンテンツに誘導する狙いがある」と見ていました。ところが、2024年11月14日頃には通常の速度に戻っているらしいことが確認されており、RFE/RLによると、11月15日にはロシア政府が「プーチン大統領はYouTubeの速度低下と混乱について調査している」と述べたとのことです。
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in Posted by log1p_kr
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