職場のWindows Server 2022が「勝手にWindows Server 2025へアップグレード」される事態が発生

いつものように出勤したら、会社のWindows Server 2022のシステムが一夜にしてWindows Server 2025にアップグレードされていたという、システム管理者にとっては悪夢のような出来事が発生したとの体験談が、掲示板型ソーシャルニュースサイトのRedditに投稿されました。

イギリスの中小企業で働いているというRedditユーザーのFatboy40氏は、2024年11月5日に「Windows 2022サーバーが予期せず2025にアップグレードされました、あああ！」と投稿しました。

そのスレッドでFatboy40氏は「今朝、職場に着くと何かが少し変でした。さらに調査を進めたところ、私たちのWindows 2022サーバーが一晩で2025にアップグレードされたか、今まさにアップグレードしようとしているところでした。さまざまな理由でアップグレードの準備はできておらず、必要なライセンスもないので、これは言うまでもなく衝撃的でした」と報告しました。

企業のシステムのOSをアップグレードする場合、アプリケーションやドライバの互換性、ライセンス、サポート、セキュリティ設定など注意を払わなくてはならない点がたくさんあるため、IT責任者は慎重にならざるを得ません。それが知らないうちに勝手にアップグレードされてしまったため、Fatboy40氏はショックを受けてしまいました。

Fatboy40氏の職場では、セキュリティ企業・Heimdalの製品でクライアントのサーバーの更新を管理していたとのこと。

Heimdalのチームがさっそく事態の究明に当たったところ、根本的な原因はHeimdalの製品の不具合ではなく、Microsoftの更新プログラムの誤分類だったことが判明しました。

具体的には、2024年10月に配信されたWindows 11のアップデートである「KB5044284」の付番が、実際にはWindows Server 2025へのアップグレードだったとのこと。つまり、OSの「アップデート」と「アップグレード」があべこべになっていたというわけです。

Redditに書き込んだHeimdalのマネージャーのAndrei Hinodache氏は「最初のフットプリントが限られていたため、根本原因の特定には時間がかかりましたが、この問題はWindows UpdateのAPIに起因することが判明しました。MicrosoftはWindows Server 2025アップグレードを誤って『KB5044284』とラベル付けしていました」と述べました。

Heimdalは、このアップグレード問題の影響を受ける顧客は全体の7％と見積もっています。さらなる問題の続発を防ぐため、Heimdalは直ちにKB5044284をブロックしました。

予想外のアップグレードへの対応に追われたFatboy40氏は、「どうやら、Microsoftのしくじりで私と私のチームは復元に数日費やすことになったようです。彼らが責任を取るとは到底思えませんが、再販業者を通じて、Microsoftにこの問題を報告できるかどうか確認するつもりです」と述べました。

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