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Quest 3と同等の処理性能で価格は3万円以上安いMRヘッドセット「Meta Quest 3S」はVR/MR初心者におすすめのヘッドセット


Metaのスタンドアローン型MR(複合現実)ヘッドセット「Meta Quest 3S」が2024年10月15日(火)に登場しました。Quest 3SはQuest 3の廉価版という位置づけのデバイスで、Quest 3と同じSnapdragon XR2 Gen 2と8GBのRAMを搭載し、フルカラーパススルーによるMR体験が可能。ただし、光学性能のスペックは一部ダウンしているとのことで、実際にQuest 3と比較しながら使い勝手を確かめてみました。

Meta Quest 3S: 最新のMRヘッドセットの予約注文 | Meta Store
https://www.meta.com/jp/quest/quest-3s/

Quest 3Sの外観については、Quest 3やQuest 2と比較しながら以下の記事でチェックしています。

4万円台からゲットできるMRヘッドセット「Meta Quest 3S」フォトレビュー、Quest 3から何が変わったのか? - GIGAZINE


スマートフォンの修理や分解を行うiFixitによって、Quest 3Sはフレネルレンズやディスプレイなどの光学部品がQuest 2と同等となっているほか、深度計測が専用の深度センサーからが赤外線(IR)センサーに置き換わっていることが明らかになっています。

Meta Quest 3SのフレネルレンズはQuest 2と100%互換性があると判明 - GIGAZINE


Quest 3S(右)のフレネルレンズは同心円状の溝が刻まれているのが特徴で、Quest 3(左)のパンケーキレンズと比べると、どうしても視界の端に溝がぼんやりと写って見えてしまいます。


また、瞳孔間距離(IPD)は68mm・63mm・58mmの3段階で、Quest 2と同様にレンズ部分を直接動かして調整します。そのため、人によってはIPDが合わず、少しぼやけて見える可能性があります。


メガネをつけたままQuest 3Sを装着してみました。幅約15cmのメガネであれば、やや窮屈ですが問題なく装着できます。ただし、幅のあるフレームや太めのフレームだと、メガネをつけたまま装着するのは少し難しそう。さらに、Quest 3Sはフレネルレンズを採用したことでレンズ部分が盛り上がっているので、Quest 3Sのフレネルレンズとメガネのレンズが干渉することがありました。この問題は、コンタクトレンズか別売りのQuest 2/Quest 3S専用の度付きレンズを使用すれば解決します。


鼻当ての部分はQuest 3と同様で、おおよそ指1本分ほどの隙間があります。フルカラーパススルーを使っていない場合は、この隙間から周囲の状況をある程度把握することができますが、VRへの没入感を期待する場合は別売りのシリコンフェイスカバーを使用するか、ティッシュペーパーや布を詰めるのがおすすめ。


Quest 3Sのヘッドセット部分はQuest 3よりも大きくなっていますが、重量は変わりません。そのため、Quest 3と比べても装着感はあまり違いはなく、「Quest 3よりも重心が前に偏る」ということもありませんでした。


Quest 3Sはフルカラーパススルーに対応。ただし、片目解像度2064×2208ピクセルのディスプレイを合計2枚搭載しているQuest 3と比べると、片目解像度1832×1920ピクセルのディスプレイを搭載するQuest 3Sはやはり少し画質が落ちる印象。それでも、フルカラーパススルー自体はある程度の大きさの文字であれば問題なく読める程度に鮮明です。Quest 3Sの視野角は水平97度・垂直93度で、水平110度・垂直96度のQuest 3よりわずかに狭くなっていますが、その差は使っていても気になりませんでした。


手のトラッキング精度については、Quest 3Sの方が高いように感じました。


Quest 3Sのセンサー部分はQuest 3と異なり、前面にIRイルミネーター・RGBパススルーカメラ・トラッキングカメラがセットの3つが左右についています。さらに、 2つのトラッキング用のセンサーがQuest 3S側面の下側に取り付けられています。これにより、手やコントローラーのトラッキング精度は上がっている模様。


ただし、Quest 3に搭載されていた深度センサーはQuest 3Sでオミットされ、代わりに前面のIRイルミネーターが深度を計測します。そのため、部屋の中をセンシングする作業は、Quest 3よりもやや時間がかかりました。ただし、赤外線を利用しているので、部屋が少し暗くてもちゃんとセンシングされます。


Quest 3SでQuest版VRChatをプレイしたところ。Quest 3Sはディスプレイを含めた光学関連機器にQuest 2とほぼ同じ部品が使われているため、Quest 3と比較すると、ディスプレイに網目模様が見えて「スクリーンドア現象」が強く見られます。また、ビビッドな色使いの画面だと、Quest 3SはQuest 3よりも色にじみが強く出ている印象を受けました。


ある程度Quest 3Sを使ってみて感じたのは、MR体験自体はQuest 3とほとんど変わらないということ。確かにQuest 3を使用した後にQuest 3Sを使用すると、やはり画質や視野角が落ちていることに気付かされます。しかし、VRを初めてプレイするのであればQuest 3Sでも問題なく体験可能で、Quest 2と同等の光学性能だからといって体験そのものが大きく損なわれるということはありません。

Quest 3Sの価格は128GBモデルが税込4万8400円、256GBモデルが税込6万4900円です。これに対して、Quest 3は512GBモデルが税込8万1400円。128GBというストレージ容量は大型のゲームや大量のVR動画を保存するにはやや心もとないですが、128GBモデルであればQuest 3よりも3万円以上安く購入できます。また、高性能なPCと有線あるいは無線で接続することでPC向けVRコンテンツも楽しむことが可能。そのため、VR/MRを初めて体験したいという人にとっては安価で最先端のMR体験が可能なおすすめデバイスといえます。


Quest 3SはMeta公式サイトのほか、記事作成時点でAmazon.co.jpの以下のページからも注文が可能です。

Amazon.co.jp: Meta Quest 3S 128GB |複合現実の世界に飛び込もう|ありえない体験|オールインワンMR・VRヘッドセット : NA: ゲーム


Amazon.co.jp: Meta Quest 3S 256GB|複合現実の世界に飛び込もう|ありえない体験|オールインワンMR・VRヘッドセット : ゲーム

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in レビュー,   ハードウェア, Posted by log1i_yk

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