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アメリカが中国への半導体技術規制をさらに強化する方針


アメリカのバイデン政権が同盟国に対して、最先端の半導体製造技術に中国がアクセスできる状態を続けるようであれば、最も厳しい貿易制限を適用する方針であると伝えたことがわかりました。アメリカは以前から中国に対して輸出規制を行っており、日本や韓国、オランダといった同盟国にも同様の対応を求めていますが、半導体露光装置メーカーとして知られるオランダのASMLの場合、2024年第2四半期の売上高の49%を中国が占めています。

US Considers Tougher Trade Rules Against Companies in Chip Crackdown on China - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-07-17/us-considers-tougher-trade-rules-against-companies-in-chip-crackdown-on-china


米、対中半導体規制で最も厳格な措置検討と同盟国に警告-関係者 - Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-07-17/SGR111T0AFB400

U.S. planning 'draconian' sanctions against China's semiconductor industry: Report | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/tech-industry/us-planning-draconian-sanctions-against-chinas-semiconductor-industry-report

ASML orders up 24%, with China still the biggest market
https://thenextweb.com/news/asml-orders-up-china-still-biggest-market

ニュースサイト・Bloombergによると、アメリカ政府は、ASMLや半導体製造装置メーカー・東京エレクトロンが「ドラコニアン」と呼ばれる最先端の半導体製造技術に対するアクセスを中国に提供し続けるようであれば、最も厳しい貿易制限である「外国直接製品ルール(DFPR)」の適用を検討すると伝えたとのこと。


アメリカは半導体を軍事転用されることへの懸念から、中国への半導体技術の輸出を厳しく制限しています。そして自国だけではなく、親米陣営に同じように中国に半導体技術を渡さないように働きかけています。

オランダのASMLは、半導体露光装置の技術を独占するメーカーであることから、2022年には最先端技術に限らない部分についても中国に輸出しないよう、アメリカは働きかけを行っています。

半導体製造に用いるDUV装置を中国に販売しないようアメリカがオランダに働きかけ - GIGAZINE


しかし、ASMLにとって中国は重要な市場であり、前年比24%増の56億ユーロ(約9570億円)を記録した2024年第2四半期の売上で、49%が中国によるものだったとのこと。このほかに、東京エレクトロンなども、中国を主要な取引先としています。

アメリカとしては意に沿わぬ状態であることから、今後も同様に中国に対して半導体製造技術を提供し続けるようであれば、「わずかでもアメリカ製の技術やソフトウェアを使っている場合」も対象となるDFPRの適用をちらつかせたというわけです。

なお、中国側は第三国を経由するルートを使ったり、国内メーカーの技術力を高めたりと対策を講じており、経済制裁がどれぐらいの効果を上げているのかは不明です。

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in メモ, Posted by logc_nt

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