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Binanceのチャンポン・ジャオ元CEOに禁錮4カ月の実刑判決が下される


全世界のユーザー数が前年比で30%の1億7000万人に到達した世界最大の仮想通貨取引所であるBinanceの元CEOで、共同創業者でもあるチャンポン・ジャオ被告人に禁錮4カ月の実刑判決が下されました。

Binance founder Changpeng Zhao sentenced to four months in prison - The Verge
https://www.theverge.com/2024/4/30/24140638/binance-founder-changpeng-zhao-sentence-money-laundering


2023年3月、アメリカの商品先物取引委員会(CFTC)は、Binanceおよびジャオ被告人が違法な取引を行ったとして起訴しました。

Binanceとチャンポン・ジャオCEOが違法な取引の疑いでアメリカの規制当局から起訴される - GIGAZINE

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その後、2023年11月にBinanceはマネーロンダリング対策を怠ったことを認め、銀行秘密法違反で合計43億ドル(約6800億円)の罰金を支払うことに合意。同様の罪に問われていたジャオ被告人も罪を認め、BinanceのCEOを辞任しました。

仮想通貨取引所Binanceのチャンポン・ジャオCEOがマネーロンダリングを認め辞任、罰金総額は6300億円超に - GIGAZINE


連邦の量刑ガイドラインでは、ジャオ被告人への求刑は最大で禁錮1年6カ月が推奨されていましたが、検察側は「被告人による違法行為の範囲と影響は甚大だった」として、ガイドラインの2倍である禁錮3年を求刑。加えて、「被告人の犯罪行為によって引き起こされたアメリカの国家安全保障への重大な損害を反映すべき」と述べ、他への影響を踏まえた判決を求めていました。

仮想通貨取引所「Binance」のチャンポン・ジャオ元CEOに禁錮3年の求刑 - GIGAZINE


ジャオ被告人の弁護士は、「これまで似たような銀行秘密法違反事件で禁錮刑を言い渡された被告はいない」と述べ、禁錮刑には値しないと主張。また、被告人が答弁のために5カ月半にわたって自宅やパートナー、子どもから離れてアメリカに滞在していることも勘案した減刑を求めていました。

現地時間の2024年5月1日、ジャオ被告人は適切なマネーロンダリング対策を怠った罪で、禁錮4カ月の実刑判決を受けました。リチャード・ジョーンズ判事は、「アメリカの法律や規則の順守よりもBinanceの成長と利益を優先した」と言及しています。ジョーンズ判事はジャオ被告人が再犯する可能性は低いとしながら、犯罪の規模は注目に値するものであると評しました。

ジャオ被告人は司法取引の一環としてBinanceのCEOを辞任するよう求められ、実際2023年11月の時点で同社のCEOを辞任しています。しかし、記事作成時点でもジャオ被告人はBinanceの大口株主です。ジャオ被告人はすでに5000万ドル(約79億円)の罰金支払いに同意していますが、330億ドル(約5兆2000億円)に上る資産を持つ被告人にとっては取るに足りない金額にすぎないとニュースサイトのThe Vergeは指摘しています。


ちなみに、ジャオ被告人は2024年3月にオンライン教育を促進するための新しいウェブプラットフォーム「Giggle Academy」の立ち上げを発表。他にもAIやバイオテクノロジーへの投資も検討しており、OpenAIのサム・アルトマン氏とも連絡を取り合っていると報じられています

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in メモ, Posted by logu_ii

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