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TikTokの禁止・売却を強制する法案がアメリカ上院でついに可決、バイデン大統領は「ただちに法案に署名して国民に演説する」と発表


アメリカ議会では「事実上のTikTok禁止法」とも呼ばれる規制法案の策定が進められています。2024年4月23日にはこの規制法案を含む包括法案がアメリカ上院において賛成多数で可決され、ジョー・バイデン大統領の元に送られることが決定しました。

Senate passes TikTok ban bill, sending it to President Biden’s desk - The Verge
https://www.theverge.com/2024/4/23/24137638/senate-passes-tiktok-ban-bill-divest-bytedance-foreign-aid


Senate poised to pass bill that could ban TikTok   | The Hill
https://thehill.com/policy/technology/4616071-senate-poised-to-pass-bill-that-could-ban-tiktok/

TikTok Mandate Clears Preliminary Senate Vote
https://wwd.com/business-news/technology/tiktok-bill-clears-senate-vote-1236334684/

TikTok fortune of billionaire Republican donor Jeff Yass threatened by Washington
https://www.ft.com/content/256a45c3-8c78-4448-9dbe-8382c0788457

TikTokを通じてアメリカ国民の機密情報が中国政府に渡る危険性が問題視されていたアメリカでは、2024年3月5日にTikTokの直接的な規制を目的とする「外国の敵が管理するアプリケーションからアメリカ国民を守るための法案」が提出されました。この法案では、TikTokの親会社であるByteDanceに対して9カ月以内のTikTokおよびTikTok傘下のアプリケーションの売却が義務付けられており、売却に応じなかった場合はアメリカ国内のアプリストアおよびウェブホスティングサービスの利用を禁止されることになります。

4月20日にはアメリカ下院でウクライナ、イスラエル、台湾への支援策と今回のTikTok規制法案を含む950億ドル(約14兆7000億円)規模の包括法案が可決。ジョー・バイデン大統領は「私は上院に対し、このパッケージを速やかに私のデスクに送り、成立に向けて署名させるよう強く要請します」との声明を発表していました。

アメリカ下院がTikTok禁止法案を可決、15兆円規模の対外支援策とパッケージ化して迅速な法制化を狙う - GIGAZINE


その数日後の4月23日、アメリカ上院ではこれらの法案に対する議論に制限を設ける決議が執り行なわれ、80対19の賛成多数で可決されました。これによって、包括法案をめぐる討論期間に最大30時間という上限が設けられていました。

民主党のチャック・シューマー上院議員は「私は同僚たちに、可能な限り迅速に補足法案を上院で可決するために協力するよう要請します。この法案の採決を遅らせたり、長引かせたりして世界中の友人たちを待たせたりしないようにすべきです」と述べていました。


そして2024年4月23日の夜、これらの包括法案はアメリカ上院において79対18の賛成多数で可決されました。採決に先立ち、上院商務委員長のマリア・キャントウェル委員長は「我々アメリカ議会は、外国の敵対者がスパイ活動や監視、悪意のある作戦を実行し、脆弱(ぜいじゃく)なアメリカ国民や軍人、政府職員に危害を加えるのを防ぐために行動しています」と述べています。

また、上院情報委員会のマーク・ワーナー委員長は「ByteDanceを含む中国企業は顧客や株主に対して義務を負っているのではなく、中国政府に対して義務を負っています。TikTokをはじめとするSNSはアメリカ国民の半数近くが利用しており、これらのプラットフォームでは多くの政治的・社会的議論が日々巻き起こっています。これらの議論が検閲や国境を越えた弾圧、偽情報の拡散などを長期間続けてきた中国に秘密裏に操作される可能性があるというのは想像し難いことではありません」と批判しました。


バイデン大統領は「外国の敵が管理するアプリケーションからアメリカ国民を守るための法案」への支持を表明しており、上院での可決直後に「4月24日、私の机に届き次第ただちに署名し、アメリカ国民に向けて演説を行います」との声明を発表しました。

一方で、TikTokの広報担当者は4月20日時点で「下院が重要な外交や人道支援を隠れみのにして、1億7000万人ものアメリカ人の言論の自由を踏みにじるようなTikTok禁止法案を押し通そうとしているのは非常に残念です」と指摘していました。また、法案が可決された場合、TikTokは法的な異議申し立てを行うことを従業員に対して伝えています。

TikTokがアメリカ議会によるアプリ強制売却法案に対し法廷で戦うと従業員に伝えていたことが判明 - GIGAZINE


なお、この法案をめぐっては、ByteDanceの約15%、約400億ドル(約6兆1900億円)相当の株式を保有するテクノロジー企業「Susquehanna International Group(SIG)」の共同創業者であるジェフ・ヤス氏が窮地に立たされていることが指摘されています。インターネットシンクタンク・海屯のリー・チェンドン所長は「ByteDanceがアメリカのTikTok拠点を閉鎖した場合、アメリカを拠点とするByteDanceの全ての投資家が多大な損失を負うことになります。ヤス氏は積極的なロビー活動など、やるべきことはやりましたが、中国を封じ込めるというアメリカの包括的な目標を前にして、1人の大金持ちにできることは何もありません」と述べています。

・つづき
バイデン大統領がTikTok禁止法に署名し売却か撤退までの「270日」のカウントダウンが始まる、異例のスピード成立の裏には何があったのか? - GIGAZINE

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in ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by log1r_ut

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