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Amazonが「他サイトの商品ページURLを貼るだけでAIがAmazon向けの商品説明を生成してくれるツール」を展開すると発表


ネット通販大手のAmazonはAIを用いたユーザーエクスペリエンスの向上に注力しており、「カスタマーレビューをAIで要約する機能」「買い物のアドバイスをしてくれるAI」「掲載する商品画像をAIでスタイリッシュにするツール」などを展開しています。新たにAmazonが、「他サイトの商品ページのURLを貼るだけでAIがAmazon向けの商品説明を生成するツール」を展開すると発表しました。

Amazon launches new generative AI feature for sellers to create product descriptions
https://www.aboutamazon.com/news/innovation-at-amazon/amazon-generative-ai-powered-product-listings


Amazon will let sellers paste a link so AI can make a product page - The Verge
https://www.theverge.com/2024/3/13/24099685/amazon-generative-ai-dtc-link-sellers

Amazonの世界販売パートナーエクスペリエンス担当ヴァイスプレジデントを務めるベス・ウェストモアランド氏は、「生成AIはほぼすべてのエクスペリエンスを変革しており、Amazonは顧客がストアで買い物をする方法や、販売パートナーがビジネスを生み出す方法を改善する新機能を引き続きリリースしています。Amazonが注力している分野のひとつが、販売パートナーが高品質の商品ページをより簡単に作成できるようにすることです」と、2024年3月13日のブログで述べています。


商品ページの画像や説明文は、Amazonでめぼしい商品を物色しているユーザーにアピールする重要なポイントであり、ここをおろそかにすると優れた商品であっても販売数が伸びません。そのため、Amazonに出品する売り手は商品説明ページの作成に力を入れていますが、これには多大なコストが必要となります。

そこでAmazonは2023年の秋に、製品の簡単な説明を入力するだけでAIが高品質の商品説明を生成してくれるツールや、商品画像をアップロードすると商品名や背景を追加してスタイリッシュな画像にしてくれるツールなどを発表しました。ウェストモアランド氏によると、すでに10万社以上の販売パートナーがこれらの生成AI出品ツールを使用しており、80%近くが生成されたコンテンツをほとんどそのまま販売ページにアップロードしているとのこと。

Amazonが商品の画像をAIでスタイリッシュにする機能を提供 - GIGAZINE


ウェストモアランド氏は、AIが生成したコンテンツと人間が生成したコンテンツを比較すると、正確さや詳細さの面でAI生成コンテンツの方が優れており、購入者に発見されやすくなっていると主張。販売パートナーからは、生成AIツールの活用により時間が節約でき、優れた製品の開発により多くのコストをかけられるようになったという声が上がっているそうです。

しかし、一部の販売パートナーからは、商品がすでに企業の直販サイトやAmazon以外の通販サイトに掲載されているという指摘もあったそうです。すでに公開されている商品ページの情報を流用できれば、短いテキストや画像のアップロードも必要なくなります。

そこでAmazonは、「すでに公開されている自社サイトや他サイトのURLを入力するだけで、商品ページの説明を生成するツール」の展開を発表しました。ウェストモアランド氏は、「これにより、商品の出品情報の作成プロセスがさらに強化および合理化され、販売パートナーの時間と労力を節約しながら購入者にアピールし、売上を伸ばすのに役立つAmazonストアの出品情報を作成できます」と述べています。

新たなAIツールは記事作成時点で展開中であり、今後数週間のうちにアメリカの出品者が利用可能になる予定です。なお、出品者は貼り付けるURLの所有者または権利所有者でなくてはならず、所有権を偽ってURLを貼り付けた場合、法的措置が取られる可能性もあるとのことです。

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in ネットサービス, Posted by log1h_ik

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