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Amazonが「AI生成テキスト」「AI生成画像」「AI翻訳テキスト」を出版する著者に対してAIの使用申告を求める


Amazonは電子書籍や紙の書籍を自費出版できるサービス「Kindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)」を日本を含む世界中で提供しています。新たに、KDPのコンテンツガイドラインが更新され、AI生成コンテンツを含む書籍を出版する場合は申告するように求める条項が追加されました。

コンテンツ ガイドライン
https://kdp.amazon.co.jp/ja_JP/help/topic/G200672390


Amazon to require some authors to disclose the use of AI material | AP News
https://apnews.com/article/amazon-ai-authors-guild-345bb1a2d80b0a6ddb26978b25c9fb4b

KDPは著作物を電子書籍や紙の書籍としてAmazon上で販売できるサービスです。Amazon上にはすでにAIで生成した文章や画像を含む書籍がKDPを用いて販売されており、Amazonで書籍を検索するとAIを用いて制作したと思われる書籍が大量にヒットします。


しかし、AIを用いて制作された書籍には「誤った情報が含まれる」といった問題が存在するほか、AI製書籍が市場に大量投入されることで人間の作家が不利益を被るという指摘も存在しています。

そんな中、AmazonはKDPのコンテンツガイドラインを更新し、AI生成コンテンツを含む書籍を出版する場合はAIの使用を申告するように求める条項を追加しました。

具体的には、「AIで生成したテキスト」「AIで生成した画像」「AIで翻訳したテキスト」といったAI生成コンテンツを著作に使用した場合、申告が必要です。AIで生成したテキストや画像に大幅な修正を施した場合でもAI生成コンテンツとみなされるので注意が必要です。一方で「自分で描いたイラストをAIで編集」「自分で記した文章でAIでチェック」「AIで生成したアイデアを参考に自分でコンテンツを作成」といった用途でAIを用いた場合は「AIアシスト」とみなされ、申告の必要はありません。


AP通信によると、KDPのコンテンツガイドライン更新は「Authors Guild」などの執筆家の権利保護に取り組む団体からの要望に応える形で実施されたとのこと。Authors GuildはKDPのガイドライン更新について「AI生成コンテンツの透明性と説明責任を確保するための重要なステップを実行してくれたAmazonチームに感謝します」と述べつつ、今後も他の出版プラットフォームに対してAI生成コンテンツの透明性確保を求める姿勢を示しています。

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in ネットサービス, Posted by log1o_hf

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