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Adobeが生成AIでPDFファイルの要約・内容に関する質問に回答・ナビゲーション・テキスト出力が可能なAdobe Acrobatの新機能を発表


PDF形式を開発したAdobeが2024年2月20日に、Adobe Acrobatに統合されたAIツールである「AI Assistant」のベータ版により、PDFファイルの要約の生成や、内容に関する回答の作成などの機能が利用できるようになると発表しました。

Adobe’s Next Generative AI Frontier: Digital Documents | Adobe Blog
https://blog.adobe.com/en/publish/2024/02/20/adobes-next-generative-ai-frontier-digital-documents

Adobe - Adobe Brings Conversational AI to Trillions of PDFs with the New AI Assistant in Reader and Acrobat
https://news.adobe.com/news/news-details/2024/Adobe-Brings-Conversational-AI-to-Trillions-of-PDFs-with-the-New-AI-Assistant-in-Reader-and-Acrobat/default.aspx

Adobe Brings Conversational AI to Trillions of PDFs with the New AI Assistant in Reader and Acrobat | Business Wire
https://www.businesswire.com/news/home/20240220479154/en/

Adobe Acrobat’s new AI chatbot helps users navigate massive documents - The Verge
https://www.theverge.com/2024/2/20/24077217/adobe-acrobat-generative-ai-assistant-chatbot-pdf-document

今回、ベータ版としてAdobe Acrobatに追加されたAI機能は以下の通り。

・AI Assistantによる質疑応答:AI AssistantはPDFファイルの内容に基づいて質問例を提示し、その質問に回答します。


・引用:AIが生成した引用をクリックすることで、ユーザーはAI Assistantが示した回答の出展を簡単に参照することが可能です。


・ナビゲーション機能:クリックできるリンクにより、PDFファイルの中の必要な情報にすばやく移動することができるようになります。

・要約の生成:これは、PDFファイルの内容を短くまとめた要約をAIが生成する機能です。ChatGPTなどの生成AIサービスでも長文を要約することは可能ですが、ファイルのアップロードが必要になります。一方、AI Assistantは組み込みの機能なので、アップロードが不要な点が特徴です。


・整形された出力:AI Assistantに出力を依頼することで、要点を電子メールやプレゼンテーション資料など向けのテキストに整形してくれます。


Adobeによると、AI Assistantはデータセキュリティプロトコルによって制御されており、ユーザーの同意なくドキュメントを保存したり、コンテンツをトレーニングに使用したりしないとのこと。

また、WordやPowerPoint、会議の議事録など、PDFファイル以外のドキュメント形式でもAI Assistantを使用できるようにするとAdobeは述べています。


新しいAI機能は、デスクトップ版とウェブ版で使用可能で、Acrobat StandardとAcrobat Proのサブスクリプションプランに加入しているユーザー向けに、追加料金なしでベータ版が提供されます。記事作成時点では英語のみに対応していますが、他の言語も順次追加される予定です。

Adobe Document Cloud担当シニアバイスプレジデントのアビギャン・モディ氏は、IT系ニュースサイト・The Vergeに対し、「ReaderとAcrobatのユーザーは、AI Assistantのベータ版が終了しても、新しいアドオンサブスクリプションプランを通じてAI Assistantの全機能にアクセスできるようになります」と述べて、ベータ版終了後にはAI Assistantを使用するための有料プランを開始する予定だと説明しました。

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in ソフトウェア, Posted by log1l_ks

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