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X(旧Twitter)が著名ジャーナリストなどのアカウントを突如BANも批判を受け速攻BAN解除


X(旧Twitter)がほとんど何の説明もなしに著名なジャーナリストやライター、ポッドキャスターなどの運用するXアカウントをBANしました。XがBANしたアカウントはパレスチナ関連のアカウントが多く、差別的であると批判されていますが、同社のイーロン・マスク氏はXの規則に則って処分を下しただけであると主張しています。

X Bans and Then Unbans Journalists and Podcasters in Twitter's Latest Free Speech Massacre [Updated]
https://gizmodo.com/elon-musk-x-twitter-journalists-banning-spree-1851151593


X Purges Prominent Journalists, Leftists With No Explanation
https://www.vice.com/en/article/5d948x/x-purges-prominent-journalists-leftists-with-no-explanation

X / Twitter purges then reinstates journalists, podcasters, and leftist accounts critical of Elon Musk | Mashable
https://mashable.com/article/twitter-bans-journalists-leftist-accounts-elon-musk

Elon Musk’s X Suspends Prominent Journalists and Influencers - The Messenger
https://themessenger.com/tech/elon-musk-twitter-journalists-banned

2024年1月9日、Xが突如として著名ジャーナリストやライター、ポッドキャスターなどのアカウントをBANしました。BANされたアカウントにはThe Interceptケン・クリッペンスタイン氏のアカウントや、作家でありポッドキャスターでもあるロブ・ルソー氏のアカウント、The Texas Observerのジャーナリストであるスティーブン・モナセリ氏のアカウント、左翼寄りの政治関連ポッドキャスト・TrueAnonのアカウント、左翼寄りな内容のマンガを投稿する@zei_squirrelなどが含まれていました。今回BANされたアカウントに共通するのは、「イスラエル政府に対する批判」を行ったことがあるという点です。

イギリスの元議会議員であるジョージ・ギャロウェイ氏は、「イーロン・マスクさん、@AlanRMacLeodのアカウントBANは不当です。彼は世界で最も人気のある法医学ジャーナリストのひとりで、あなたのプラットフォームで活躍する名誉ある人物のひとりです。彼のアカウントを復活させてください」とマスク氏に向けて投稿しています。これに対してマスク氏は「調査してみます(汗)」と返答しました。


その後、マスク氏は「我々はスパムおよび詐欺アカウントを徹底的に調査しており、場合によっては本物のアカウントがBANに巻き込まれるケースがあります」とポストし、スパム対策に本物のアカウントが巻き込まれてしまった可能性があると説明しました。


一方、政治評論家でありフォロワー数230万人超のインフルエンサーでもあるジャクソン・ヒンクル氏は、マスク氏に対して「なぜイスラエルに批判的なアカウントがBANされているのでしょうか?」とより直球な質問を投げかけています。これに対しても、マスク氏は「調査してみます」と回答。ただし、同時に「何でも批判するのは問題ありませんが、極端な暴力を求めることは違法です。記録のために言っておきますが、私は個人的にはあなたの意見に同意しません。言論の自由の要点は、あなたが同意しない意見を持つ人がその意見を表明することを許可することです」とも反論しています。


さらに、ヒンクル氏が「イスラエルのテロリストがXアカウントを保持することが許されているにもかかわらず、ハマスのXアカウントがBANされるのはなぜでしょうか?」とポストし、今回突如BANされたアカウントにはハマス関連のアカウントが多く含まれていることを指摘しました。


これに対してマスク氏は、「これは難しい判断でした。アメリカを含む多くの政府指導者が人殺しを呼び掛けていますが、我々(X)には国連免除規則があります。政府が国連に認められている場合、我々がその政府アカウントを停止することはありません。しかし、ハマスは国連から政府として認められていないため、BAN対象となりました」と回答。


続いてヒンクル氏が「規則は理解できますが、なぜパレスチナ人のアカウントにのみ適用されるのかがわかりません。同じ規則に違反していても責任を問われていないイスラエル人アカウントの事例をいくつか挙げます」とポストし、Xの規則に違反しているもののBAN対象とはならないイスラエル人のXアカウントを複数例示しました。


このポストに対してマスク氏は、「一般的に、BANは平等に行う必要があります。我々はアカウントの永久BANには非常に消極的であるため、即座に永久BANされるのではなく、一連のBAN処分が何度か続きそれが長くなっていくものと考えてください」と回答。


ヒンクル氏はXの規則は理解できるとしつつ、パレスチナ人のXアカウントがイスラエル人を虐殺するよう投稿しているわけではないと言及。一方で、BANされないまま放置されているイスラエル人のXアカウントの中には、パレスチナ人の大量虐殺を望むような発言を行っているアカウントもあるとして、「Xの規則は公平に守られているわけではない」と指摘しています。


アカウントをBANされたジャーナリストのひとりであるモナセリ氏は、テクノロジーメディアのMotherboardに対して「私はアカウントをBANされた理由について、Twitterから何の連絡も受けていません」「最近Twitterに投稿した内容についても、BANされるようなものは思いつきません。しいて挙げるなら、Twitterとイーロン・マスクについて複数の批判的なレポートを公開しました」「Twitterから受け取った唯一のメッセージは、私の訴えに対するバグだらけの返答だけでした」とコメント。

モナセリ氏がXから受け取ったメッセージのスクリーンショットが以下。


なお、マスク氏は2023年11月にX上で反イスラエル主義的発言で炎上し、多くの大企業がXへの広告出稿を停止するきっかけを作りました。マスク氏の不用意な発言で大手広告顧客を失ったXは、多くの広告収益を失うと試算されています。

また、マスク氏がジャーナリストのアカウントを一方的にBANしたのは今回が初めてのことではありません。2022年12月のTwitter買収直後にもマスク氏はジャーナリストのアカウントをBANしました。

Twitterがイーロン・マスクのプライベートジェット騒動について報じたジャーナリストたちのアカウントを次々と凍結 - GIGAZINE

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in ネットサービス, Posted by logu_ii

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