Xに1億6000万円の弁護士費用支払い命令が下る、元CEOが起こした訴訟により
X(旧Twitter)の元CEOらが起こした裁判の費用を十分に支払わなかったとして、Xに110万ドル(約1億6000万円)の支払いが命じられました。
Ex-Twitter Executives Win $1.1 Million Legal Fees From Musk’s X - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-10-03/taiwan-tech-companies-are-helping-huawei-build-a-secret-network-of-chip-plants
XがかつてTwitterと呼ばれていた頃、実業家のイーロン・マスク氏によるTwitter買収案が浮上しました。マスク氏は2022年4月に5兆6000億円でのTwitter買収契約を締結したものの、「Twitterで活動するボットが公式発表より多い」ということを理由に、7月になって買収の取りやめを発表。この決定が契約違反に当たるとして、当時TwitterのCEOだったパラグ・アグラワル氏らがマスク氏を訴えました。
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Bloombergの報道によると、この訴訟により発生した弁護士費用が未払いとなっていて、記事作成時点でのXに支払い義務が生じているとのことです。すでにCEOを辞任したアグラワル氏らは2023年4月に「支払い義務の履行を怠っている」として別の訴訟を提起し、弁護士費用を支払うようXに求めていたのですが、今回この訴えが認められました。
マスク氏による買収後、Xは未払い金のうち約60万ドル(約8000万円)を支払いましたが、残り約110万ドルがいまだに支払われていないそうです。デラウェア州財務裁判所のキャサリーン・マコーミック判事は「費用は高額だが、非合理的なものではない」との考えを示し、Xに残りの費用を支払うよう命じました。
なお、マコーミック判事はマスク氏によるTwitter買収拒否訴訟を担当した人物でした。
マスク氏は今回の訴訟についてコメントしていません。同氏はTwitter買収騒動の際に発生した弁護士費用について別の訴訟を起こしていて、ここでは「Twitterが支払うことになった弁護士費用9000万ドル(約128億円)は高すぎる」との訴えをひっさげ、弁護士事務所を相手取って法廷闘争を繰り広げています。
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