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GoogleのチャットAI「Bard」で会話内容を共有するとGoogle検索に表示されてしまうことが発覚


GoogleのチャットAI「Bard」は、2023年7月のアップデートで「AIとの会話内容を共有する機能」を追加しました。この会話共有機能を使用すると、Bardとの会話がGoogle検索にインデックスされてしまい、全世界に公開されてしまうことが明らかになっています。

Google accidentally leaking Bard AI chats into public search results
https://www.fastcompany.com/90958811/google-was-accidentally-leaking-its-bard-ai-chats-into-public-search-results


Google To Block Bard Public Shared Conversations From Google Search
https://www.seroundtable.com/google-block-bard-shared-conversations-search-36119.html

Google Indexed Trove of Bard AI User Chats in Search Results
https://www.hackread.com/google-indexed-bard-ai-user-chats-search-results/

Google Search caught indexing users' conversations with Bard AI | VentureBeat
https://venturebeat.com/ai/oops-google-search-caught-publicly-indexing-users-conversations-with-bard-ai/

Bardで共有した会話がGoogle検索にインデックスされてしまう件を最初に指摘したのは、検索エンジン最適化(SEO)コンサルタントのGagan Ghotra氏。同氏は2023年9月26日にX上で「GoogleがBardの共有会話URLをインデックスし始めました。会話内でBardと個人情報を共有しないでください。インデックスが作成され、検索からその会話にたどり着いてあなたの個人情報が表示されてしまう可能性があります」と投稿し、共有会話がインデックスされることで個人情報が漏えいしてしまう可能性を危惧しています。

Haha 😂 Google started to index share conversation URLs of Bard 😹 don't share any personal info with Bard in conversation, it will get indexed and may be someone will arrive on that conversation from search and see your info 😳

Also Bard's conversation URLs are ranking as… pic.twitter.com/SKGXJD9KEJ

— Gagan Ghotra (@gaganghotra_)


AI評論家のサイモン・ウィリソン氏は、「デフォルトではBardとの会話内容はすべて非公開ですが、その会話を共有できる機能があります。しかし、この種の機能は、通常『リンクを知っている人だけが見ることのできる会話』だと思われるはずです」と指摘。


また、最新の調査ではユーザーが個人情報をChatGPTのようなチャットAIと共有することに意欲的であることが示されているため、共有会話がインデックスされ続けると、さまざまな個人情報が意図せず全世界に公開される危険性があります。

Ghotra氏の投稿に対して、Google検索の広報担当者であるダニー・サリバン氏は「Bardでは、希望に応じてチャットを共有できます。また、これらの共有チャットがGoogle検索によってインデックスされる予定はありません。現在、共有会話がインデックスされないように取り組んでいます」と投稿し、共有会話がインデックスされるのは意図した仕様ではないと説明しました。また、Google検索の広報担当は同様の声明を海外メディアのVentureBeatに対しても出しています。

Bard allows people to share chats, if they choose. We also don't intend for these shared chats to be indexed by Google Search. We're working on blocking them from being indexed now.

— Google SearchLiaison (@searchliaison)


海外メディアのSearch Engine Roundtableは「GoogleはBardの共有会話をrobots.txtファイルに追加することで、Google検索のインデックスクローラーをブロックすることになるのではないか」と推測しており、その後で実際にBardの共有会話がrobots.txtファイルに追加されたことが確認されています。ただし、すでにインデックスされた共有会話は削除ツールを使用する必要があるとのこと。

It's blocked now via robots.txt. Note, urls can still be indexed when blocked by robots.txt, just w/out Google crawling the content. But Google shouldn't surface those often in the SERPs (but it can...) Just a heads up. Also, they should use the removals tool for what's indexed: https://t.co/oQM84YvrfU pic.twitter.com/N2kiTMF5Zd

— Glenn Gabe (@glenngabe)


実際、Google検索上で「site:bard.google.com/share」と検索すると、記事作成時点でもどこかの誰かがBardで作成した共有会話がGoogleの検索結果に多数表示されます。ただし、Search Engine Roundtableは「Google検索にインデックスされているBardの共有会話の数は26日時点では27日時点の2倍ありました」と指摘しており、削除作業も少しづつ進められているようです。

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in ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by logu_ii

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