「EVが1回の充電で走れる走行距離」の世界記録をミュンヘン工科大学チームが2574kmに更新
ミュンヘン工科大学のTUfast Ecoチームが制作したEV(電気自動車)が、1回のバッテリー充電でどれだけ長く走行できるかに挑み、2573.79kmという驚異的な数字を達成しました。従来の世界記録だった1608.54kmを破り、新記録を樹立したことになります。
World Record – 2023 – TUfast Eco
https://tufast-eco.de/?page_id=36215
This EV smashed the world record for distance on a single charge | Ars Technica
https://arstechnica.com/cars/2023/09/1600-miles-on-a-single-charge-student-built-ev-sets-new-world-record/
TUfast Ecoチームは、「効率性」「持続可能な電化」「自動運転」に基づいて都市モビリティの未来が構築されるというビジョンに取り組んでおり、この目的に向けて、電気効率と空気力学的効率を極限まで高めるように設計した都市型コンセプト車両の設計・製造を行っています。
チームが開発した「muc022」は最高速度が時速42kmのEVで、車体重量はドライバーなしで170kg。車高1000mm、車幅1200mmという大きさです。
当初は440Wの電気モーターを搭載していましたが、記録達成に向けて400Wのモーターに変更しています。一般的な市販のEVは炭化ケイ素(SiC)インバーターを用いますが、muc022は窒化ガリウム(GaN)インバーターを搭載しました。
記録への挑戦は天候による影響を避けるため、ミュンヘン空港の格納庫内で行われました。
走行は非常に順調に進み、4日目で従来の世界記録・1608.54kmを達成。まだバッテリーが残っていたためなおも走り続け、最終的に6日間で2573.79kmを走行しました。
by Viktoriya Zayika / MCube
なお、2024年に発売予定のメルセデスのEVが、さまざまな影響を受ける公道での走行ながら1回の充電で走行距離1202kmを記録していることから、走行可能距離の記録はさらに伸びていくものと考えられます。
・関連記事
10分の充電で400km走行できる超高速充電バッテリーを大手EVバッテリーメーカーCATLが発表、2024年に出荷開始か - GIGAZINE
電気自動車の航続距離をこれまでの10倍伸ばす革新的なリチウムイオンバッテリー技術が発表される - GIGAZINE
テスラが航続距離をごまかして週に2000件もの苦情に対応していた疑い - GIGAZINE
テスラが車両の航続距離について虚偽の宣伝を行っていたとして集団訴訟を提起される - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in 乗り物, Posted by logc_nt
You can read the machine translated English article The Munich University of Technology team….