Xがユーザーの学歴・職歴と生体情報の収集開始を予告
2023年8月31日、X(旧Twitter)がプライバシーポリシーを一部改定し、同年9月29日より発行すると告知しました。この中で、Xはユーザーの学歴や職歴、生体情報を収集して使用する可能性があるとの文言を追加しています。
Twitterのプライバシーポリシー
https://twitter.com/ja/privacy
X (née Twitter) wants to collect your biometric data and employment history | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2023/08/x-nee-twitter-wants-to-collect-your-biometric-data-and-employment-history/
新プライバシーポリシーの条項1.1「ユーザーが当社に提供する情報」において、Xは「ユーザーの同意に基づき、ユーザーの生体情報の収集や使用を行うことがある」「ユーザーの個人情報(職歴、学歴、仕事に関する希望、スキルおよび能力、求職活動および内定などに関する情報)を収集して使用することがある」と規定しています。
生体情報の主な使用目的は「安全およびセキュリティの確保や身元確認」で、個人情報の主な使用目的は「ユーザーに有望な仕事を紹介したり、ユーザーが求人に応募した場合に、その求人元の潜在的な雇用主と当該ユーザーに関する情報を共有したり、雇用主が有望な候補者を見つけられるようにしたり、ユーザーにより関連性の高い広告を表示したりするため」となっていました。
記事作成時点でXは学歴や職歴を設定するような項目を設けていないため、こうした情報がどのように収集されるのかは不明のまま。生体情報に関しては、Xのサブスクリプションサービス「X Premium(旧Twitter Blue)」のなりすまし対策として生体情報が収集される予定という指摘があったことから、少なくともX Premiumに関連して収集されることは間違いなさそうです。
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先述した主目的に加え、Xは2.1「当社のサービスの運営、改善およびパーソナライズ」にて「収集した各種情報を機械学習または人工知能モデルのトレーニングに使用することがある」とも定めています。
Xは生体情報を巡って「州法に違反して適切に通知することなくデータを収集した」との訴訟をイリノイ州で提起されており、記事作成時点でも係争中。訴えによると、XはNSFW(18禁)画像を制限するソフトウェアを使用する中で、プラットフォームにアップロードされた写真から生体認証識別子を収集・保存していることをユーザーに十分に伝えていないとのことで、原告は損害賠償を求めています。
Martell v. X Corp. - 2023CH06416 - martell-v-x-corp.pdf
(PDFファイル)https://www.classaction.org/media/martell-v-x-corp.pdf
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