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Adobeに続いてMicrosoftもPostScript Type1フォントのサポートを終了


かつてDTPでよく使用されていた「PostScript Type1フォント」について、Mac版のOffice 365でも2023年8月15日のアップデートをもってサポートが終わったことがわかりました。Type1フォントはすでにWindows版ではサポートが終わっており、Adobeも2023年1月にサポートを終えています。

Release notes for Office for Mac - Office release notes | Microsoft Learn
https://learn.microsoft.com/en-us/officeupdates/release-notes-office-for-mac


Adobe and Microsoft break some old files by removing PostScript font support | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2023/08/microsoft-adobe-and-others-have-dropped-support-for-old-postscript-fonts/

「PostScript Type1フォント」は、Adobeが1984年に発表したフォントです。ベクター形式なので大きさに関係なく鮮明に表示できることから、画面上と印刷時でまったく同じように見えるファイルを作成することが可能ということで、DTP分野では1980年代から2000年代前半ごろまで活躍しました。


一方、Adobeにフォントを独占されてはいけないということで、Appleは1990年代初頭に「TrueType」フォーマットを開発し、Microsoftにライセンスを供与しました。このため、MicrosoftではWindows 3.1以降でTrueType形式のフォントが使われていました。

その後、AdobeとMicrosoftは共同で、PostScript Type1やTrueTypeに代わる新形式の「OpenType」を開発。以後、多くのOSやソフトウェアではOpenTypeが用いられるようになりました。

PostScript Type1は主流ではなくなって以降もサポートが続いていましたが、Microsoftは2013年にWindows版Officeでサポートを終了。Mac版でも2023年にとうとうサポートを終了する運びとなりました。

Adobeも、2023年1月をもってPostScript Type1フォントのサポートを終了しています。

PostScript Type 1 フォントのサポート終了
https://helpx.adobe.com/jp/fonts/kb/postscript-type-1-fonts-end-of-support.html


これらのサポート終了は、一般ユーザーに直接大きな影響を与えるものではありませんが、古いWord文書などを扱うときに影響が出るおそれがあるとのことです。

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in ソフトウェア, Posted by logc_nt

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